能登半島地震と日航機事故に伴うここ数日の混乱を見ていて、かなり気持ちが沈んでいる。といっても、被災した人々のことを思うと胸が...という類のものではなく、それらに対する社会の反応に対してのことだ。
こういう話題で僕がよく引用する話がある。軍人を育成するとき、「能力がある/ない」「やる気がある/ない」で4分類したとき、「無能だがやる気がある」人間は即刻排除したほうが良い、という話だ。こういう人間は、やる気や自信に溢れているので命令されていない行動をするが、実際には無能であるため破滅的な結果をもたらす、というものだ。一言で言えば「ありがた迷惑」とかになるだろうか。
今回の件に伴って、この話で言うところの「無能だがやる気がある人間」に始まり、流れとお気持ちで他人を叩く人間、小銭を稼ごうとする人間、陰謀論を流布する人間、それに騙される人間、数え切れないほど流れてきた。
やる気に溢れた無能は迷惑だし問題だが、社会は軍とは違う。あくまで善意に基づいた行動だし、そのやる気を良い方向に向けるシステム(例:信頼できる団体の主催する基金)でコントロールするとか、色々あるんじゃないか。そして、こういう人は往々にして叩かれがちだ。君たちは軽い気持ちで石を投げるけど、その資格が汝にあるのか。分断の先によりよい社会はないぞ。
もちろんSNSの性質上、そういう人が実態を超えて大きく見えることは理解しているつもりだけど、それでも無能とヘイトの溢れるこの社会で俺はどう生き抜いていけばよいのだろう、と新年早々に陰惨たる気持ちになった。苦しい。SNSはやめたほうが良いのかもしれない。
ふと，自分は「ありがとう」が簡単に言えないということに気づいた．ちょっとした気遣いを受けた時や，褒められた時の返答としての「ありがとう」を言った記憶があまりないな，と思う．思いは口にしなければ伝わらないのだよね．