午後から東京・下北沢へ出かけた。Bonus Trackにある本屋B&Bで行われる蟹の親子さんと土門蘭さんのトークイベントを見るために。
イベントの前に下北沢を散歩しようと、少し早めに家を出た。一時間ほどうろうろした。おいしそうな匂いがするな、と思ったらミスドの前だった。
慣れない道を散歩して疲れ休みたくなり、適当なお店を探すけれど、土曜日の下北沢である。ちなみに、ミスドにはお店の外にまで行列ができていた。
静かなところでゆっくり休みたい……。一度行ったことがある香港のお粥と点心のお店『3米3』を目指した。
桃まんじゅうを久しぶりに注文した。運ばれてきたのは、ほかほかの小ぶりな桃まんじゅう2つ。ふわふわ。餡は小豆だと思い込んで食べたら、餡は黄色で、ものすごくおいしかった。今まで食べた桃まんじゅうの中で一番おいしかった。
追加で、あっさり味の鶏肉と椎茸のお粥、トッピングのピータン、大根餅をお願いした。
全部おいしかった。シンプルなのに後味が複雑で不思議と元気が出てくるあつあつのお粥がやっぱり絶品だった。食べている最中の私の頭の中は「おいしい、おいしい、おいしい……」でいっぱいだった。
お店に入る前は、ぐったりして心がしおれそうになっていたけれど、これでトークイベントに集中できる気持ちになった。どうしてそんなに私のおなかが空いていたのか。疲れのせいか、緊張のせいか、定かではない。
トークイベントは、やっぱり会場に見に来てよかった!と思った。お顔を拝見しながらお話を聞けてとても楽しかった。同じ空間で充実した時間を過ごせた。
頭ではなく身体で感じた五感を伴った文章を書く、という話題が心に残った。
メンタルヘルスにおける薬の在り方というのは、個人個人違うものなんだな、とも思った。それは、メンタルヘルスと一言で言っても、一人ひとり症状が違うことが関係しているようだ。
私は心の影響が具体的な身体の症状として出てきて、それをどうにかしたくて薬を飲みはじめた。薬を飲まないことで、自分が自分でなくなってしまう気がして、服薬を欠かしたことはない。
それは、私にしか理解できない感覚なのだろう、と思った。
そして、私は元気になってきたことで薬の量が少し減り、文章がまた書けるようになった。
公に出す文章を思うように書けなかった時間に覚えたのが写真だ。
今の私には、両方大切だし、両方なくてはならないもの。
私は今、生きている。