週のはじまりなのに悪いニュースがある。なんやらゴールデンウィークの天気がよろしくない。現実逃避のために「よろしくない」というあいまいな言葉を使ったが、正直に言うとほぼ雨予報だ。
昨年のゴールデンウィークは快晴続きだった。ちょうど長野へ旅行にでいて、4~5月とは思えない暑さだったのを覚えている。東京に帰ってからも暑さは続き、おかげで洗濯日和だった。
数日前に「わくわくのGWだからこそソロ活と朝活をはじめたい」というタイトルでゴールデンウィークへの意気ごみをつづった。社会人の貴重な大型連休。天気に恵まれ、今日は暑いねと日差しを手でさえぎりながらも、晴れてうれしい気持ちが勝る自分の姿を想像していた。
しかし現実は雨予報だ。でかける予定がつまっているなか、雨なのは悲しい。雨で嫌だなと不満を募らせるより、雨でよかったねと思えるようになりたい。そこで雨の日に外出する"いいこと"はなんだろうと考えてみた。
お店が混雑しない
涼しいから汗をかきにくい
雨にぬれる草花の様子
雨の日ならではの写真
雨がやんだときのうれしさ2倍
5つ浮かんだ。雨なんてくそ食らえと思っているわたしにとっては上出来だ。
ゴールデンウィークはどこも混む。人気店かつ席数が限られるカフェに行こうものなら、行列に並ぶのが必須だ。しかし雨の日なら客足が遠のき、スムーズに入店できる可能性が高まる。これは雨による大きな恩恵だ。
お客さんが少なくなれば、店員さんとの会話もゆっくりできそう。どのコーヒーがおすすめか、コーヒーのペアリングは? など聞いてみたい。待ち並ぶ人を気にせず、空間ごとゆっくり味わえるかもしれない。
雨の日はいくらか気温が下がる。夏は湿度が高まり不快度が増してしまうが、4~5月なら好転する。汗っかきのわたしにとって暑さは大敵だ。体力と気力を奪い、メイクと日焼け止めを落としにかかる。暑さ慣れしていない体への負担も気になる。雨なら涼しく、汗をかく心配もない。
雨の日は心の余裕がなくなる。そもそもぬれたくないし、タオルや替えのくつしたなど持ち物が増える。目的地に向かうので精一杯で、草花に目を向ける余裕がない。しかしゴールデンウィークは休日だ。休日なら途中で足をとめて、雨粒を一身に受ける草花をそっと見守るのもいいだろう。
雨の日は雲が覆う空のように、どこか寂しい気持ちにさせる。だからこそ、哀愁のある雰囲気を写しだせる。逆光を気にせず写真が撮れるのもいい。傘につけたチャームやレインブーツなどのアイテム、窓をつたう雨粒や水たまりなどの景色にカメラを向けたい。
最後に、雨の日だからこそ晴れ間に期待したい。雨が降ったあとの地上に太陽の光が注がれる光景は、何度みてもうつくしい。雨にぬれたアスファルトや草木がきらきらと照らされる様子に明日の希望を感じる。
結局、晴れてほしいという正直な気持ちにかえってしまったが、雨の日があることで晴れの日が一層よく思えるのだ。せっかくの休日、雨を前向きにとらえて楽しんでみたい。