自宅で犬の点滴をしている

ymmooot
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点滴の写真

実家で15歳を超える黒い柴犬を飼っている。

老犬の世話を60歳を超えた親だけでするのが大変なので、自分も実家で暮らしている。最近突然食欲がなくなりぐったりしたので病院に連れて行き検査をしたところ、腎臓の機能が低下しているとのことだった。

この犬は以前尿結石ができて、別の手術で全身麻酔をかけた時についでに管で結石を取り除いてもらったことがある。その時に指定された療法食は尿をたくさん出して結石を出来にくくする効果があるが、腎臓にはあまり良くないので定期的な検査が必要とのことだった。

3ヶ月前の検査ではなんともなかったが、今回の体調不良で腎臓の機能低下が判明した。医者曰く、腎臓は失った機能を取り戻すことができず、治療と食事で残った腎臓機能を大切に使っていく必要があるとのことだ。

食事を腎臓病向けのものに変更し、ソルラクトという体液に近い液体を皮下輸液することで、肝臓の働きを助けるという治療がひとまずは行われ、血液検査の結果が安定し食欲も回復した。犬が病院が嫌いすぎて負担になること、何度も通院するのは人間も大変だろうということで、一週間の通院の後、一度病院で手解きを受け、自宅で点滴を行うことになった。

この皮下輸液というのが面白くて、犬の皮膚が伸びる性質を利用して、静脈ではなく皮膚の下に200mlほどの液体を10分ほどかけて流し込み、それが時間をかけて体内に取り込まれるというものらしい。即効性を必要とする重度な脱水等には向かないものの、針を刺している時間が短時間で済む。人間にはできない手法だそうだ。

そして、それを自宅でやる。診察台のようなちょうどいい台が自宅にないので食卓テーブルにマットを引いてやったのだが、初回は犬が怖がってうんこを漏らしてしまった。臭すぎたし、暴れてしまったので規定量の半分ほどで中断した。病院では医者に加え看護師と自分で補助をするので多少暴れても押さえておけるのだが、家ではそうもいかなかった。病院嫌いの犬でも家なら大人しく点滴を受けてくれるのでは、という期待は打ち砕かれてしまった。

そこで、今ではご飯を食べさせながら点滴をしている。一人が犬を抑え、一人が少しずつフードを食べさせている。点滴の恐怖より食欲が勝り、一応は暴れずにご飯を食べているので何とかなっている。食欲を失ってなくてよかった。2日に1回点滴を行う生活を2週間続けたらまた病院に行って血液検査をし、今後の方針を立てるらしい。

耳は遠くなり、視力もかなり落ちて、散歩も短い距離しかしなくなってしまったが、愛犬はレベルの高い可愛さをオールウェイズ出してくれる。溺愛しているため「あとどれくらい一緒に暮らせるか分からない」というペットロスへの不安が常に付きまとうが、そういう気持ちで向き合うのもなんか違う気もするので、あまり考えすぎないようにしている。少しでも長く一緒に楽しく暮らしていきたい。

いぬ

@ymmooot
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