いまの身体のこと

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いま35歳で、これまでなんだかんだ、健康診断で再検査になったり、長期間にわたってお医者さんのお世話になったりすることなく生きてきた。肩こりや腰痛になることはあったけど、湿布貼って安静にしていればなんとかなった。風邪やインフルエンザ、COVID-19にかかることはあったけど、オレンジジュースとユンケルを飲んで何日か寝ればどうにかなった。そういう勢いで、これまで生きてきた。

ところが、35歳4ヶ月、2023年10月半ばごろから、そうも言っていられない状況になってしまった。胸や背中が痛み、それを放置していると気持ちが悪くなって、どうにか家に帰って寝るというのを何日も繰り返した。

さすがになんらかの疾病、なんなら内臓や心肺に問題があるかもしれない。ひとまずUbieのAI診断に頼って、整形外科に行けというのでそれに従って整形外科を受診した。

胸や腰のレントゲン写真を撮って、先生の見立てによると、まず「背骨が側湾(横方向に曲がっている)している」、そして、「その影響もあって、筋肉のバランスが崩れて、あちこち痛むのだろう」とのことだった。

このとき、先生はただその見解だけを伝え、「なんとか病」や「なんとか症」という言い方をしなかった。背骨が側湾している状況は、そういう呼び方でいえば「脊柱側湾症」というらしい。自分の友だちにも何人か脊柱側湾症の人はいて、もっと若いうちにワイヤーを入れる手術をするなどの治療を受けていた。しかしそういう話は一切されなかった。その程度の状況なのだろう。

今のわたしには確定診断がない。事実として背骨が横方向に歪んでいて、おそらくそれが原因で身体のあちこちが痛み、その治療のために痛み止めや安定剤を飲み、痛い場所には湿布を貼っている。それでなんとか日常生活を送れている。環境が変わればどうなるのかわからない。

実際の問題として、日によって痛い部位も痛み方も違うし、本当にしんどい時は電車やバスの中で立っていることもままならない。でも調子が良ければ元気に遊びに行けるし、お酒を飲んでいるときは特に調子がよくなりやすい。

そんな状態なので、電車やバスで席を譲って欲しいとは言いづらいし、ついついお酒を飲みすぎるので健康そうに見えるかもしれない。でも症状には波があるし、つらい時は仕事どころか日常生活の中の家事すらままならない時もある。

そういうわけで、常に周囲からの配慮を求めたいわけではないのだけど、しかし「普通の人」ができる何かが、自分がやるにはしんどいという状態が確実に存在する。そういう、おそらく理解のしがたい存在に、なってしまった。

ここ最近の約5年、アクセシビリティだインクルージョンだと言っていたけれども、いざ自分自身がそういうものを必要とすることがある身になると、これまで見えてなかった、本当にニーズのある世界が、まだまだ存在することに気付かされている。「こうしてほしい」を言葉にして、声を大きくして伝えるのは、とても勇気が必要で、それができるひとはとても限られてしまうのだ。

どうにかこの世界が、人と人との違いに寛容で、いろいろなことをできたりできなかったりすることを受容できるようになってほしいなと、この状況になってあらためて実感しています