文章と譜面って、似ていると思う。
紙上に走る、何かを示す線、その羅列。
解る人が読めば、その脳内に壮大な世界を築き上げる。
更に、その世界は個人個人で全て、違う。
一つとして、全く同じものは存在しない。
ただの紙と線だけで、億万の世界を生み出せるのだ。
なんて素晴らしいのだろう。なんて自由なのだろう。
そこに書かれてあるものという、絶対不変の正しき答えが在るのに。
それでも、そこから世界は分岐する。
答えはあるのに、答えは多岐に亘る。
なんて不思議なのだろう。なんて神秘的なのだろう。
だから私は文章が好きだ、音楽が好きだ。
数多の人々の世界観をみせてくれる、不可能を可能にする存在だから。