専門性が近い人同士のコミュニケーションと異なる専門性を持つ人同士のコミュニケーションで、誤解の生じ方に傾向がありそうと思った話。
専門性が近い方は例えばシステム開発をしているチーム内での設計の議論やコードレビューなどで、異なる専門性の方は、要件定義のために組織を跨いで議論したり、システム障害に起因する顧客対応を複数組織で連携して進める状況など。複数の異なる人間が関わるので、いずれの場合もコミュニケーションに誤解が入り込むことがある。
専門性が近い人同士のコミュニケーションでは、当たり前と思っていた背景が実は共通認識じゃなかったということで誤解が入り込んでいることがよくある。ベースとして共通の知識があることの延長でこれも当たり前だろうと省略したことが、お互いに違ったことを想定していて、それを前提としてちぐはぐなやりとりを進めてしまう。
対策としては、当たり前と思っていることをあえて言葉にして伝えることがある。ただし、共通認識が多いことがスムーズなコミュニケーションのベースになっているので、どこまで言葉にするかというのはなかなか難しい。重要な判断に関わる部分では先を急ぎすぎず、ちょっと厚めのコミュニケーションを取るくらいか。
一方、異なる専門性を持つ人同士のコミュニケーションでは、把握できていない背景の存在を見落としがち。事前に共通認識としておくべき情報が不足していたために誤った結論を出してしまうことがよくある。必要な情報が取り交わされていない場合だけではなく、情報自体は場に出ているが、異なる専門性がベースにある受け手が理解できる形になっていなかったために見落とされる場合もある。
対策としては、例えば顧客対応の内容を決めて発信する場合なら発信前に関係者全員に内容をレビューしてもらうなど、成果物を専門家それぞれの視点から見てもらって、成果物に誤解が残らないようにする。考える段で巻き込んだなら、もはや乗りかかった船なので、最後まで遠慮せず巻き込んでしまうといい。
コミュニケーションに誤解が入り込むことは避けられないが、特に後を引くようなものは早い段階で気づいて修正したい。ありがちなパターンと対策を知っておくことで気付く可能性増やせると良いなと思う。上で書いた他にも効きそうな対策のアイデアあれば知りたいな。