人間にはできないお願いも本にはできる。
本はいつも待っていてくれる。この灯りが形を持っていてくれて本当によかった。
-形を持った灯りを撫でる 池田彩乃
どん底にいるときも、気持ちがざわつく夜も、生きづらさに立ち止まるときも、何か手掛かりがないかと救いを求める。本を開く。真昼間から真夜中まで、いつだって言葉をくれる。
形があり続けてくれるということは、私に安心を与えてくれる。
誰しもそうなのかもしれない。だから、聖書も形を持ち、納骨をおえても家に仏壇を構え、会ったこともないけど神棚を作るのではなかろうか。
『大切なものは目に見えない』サン・デクジュペリの有名な一節。大好きな言葉だけど、形を持っていることで救われることもあるんだと思った。
