常連の珈琲屋さんを訪れる午後16時45分。
インスタ映えも考えられた二刀流のこのカフェは、17時ラストオーダーの18時閉店。混み合う時間帯はあえて避けて、閉店1時間前を狙って入るのが好き。
ひとりで来たので、店主がお茶みたいだというニカラグアの浅煎り珈琲を飲みながらKindleを読む。
向かいには大学生らしい映え好きそうな女子ふたり組。おしゃれさんでかわいい。ラテがボソボソになるのに映えのためにパシャパシャ忙しい。狭い木の椅子に並んで顔面まで撮り出して、「それは後からでも出来るから変化する前にまずはラテを…!」と思いつつ珈琲を啜る。
彼女らは帰り際、それぞれコートを羽織りながらコソコソと話す。「いいね、ひとりでコーヒー飲みながら本読むって。」「かっこいい〜、わたし集中力なくて本読めないんだよねー。」聞こえてないフリをしながらKindleのページをめくる。お礼を言いながら彼女らは去っていった。
本が必要になるタイミングは、人それぞれだと思う。人それぞれだけど、そのタイミングは必ず人生において訪れるものだと思っている。
悩むときが来たら、学びたいものが生まれたら、知りたい気持ちが芽生えたら、彼女らも本を手に取るだろうと思う。
かっこいいと囁かれたから、調子に乗って足なんか組んじゃってKindleを読み進めてるけど、読んでる『罪と罰』は一向に内容が頭に入ってこなくて実は苦労していているんですけどね。