この季節をなんと言おう。
もはや春ではない。けれど初夏というのもなんだかちがう。晩春?いやだからもう一歩夏に近いんだって。夏も近づく八十八夜は過ぎたし、おや、そんなこと言ってるうちに暦の上ではもう立夏になろうかというところ。
新緑が目映く勢いを増していく。花の甘やかな香りがそこかしこで匂い立つ。穏やかに、ちょっとだけ間延びしたような、からだを包む空気の心地よさ。ゴールデンなウィークだからか、どことなくみんな柔らかな顔つきを浮かべているね。なんてピクニック日和だろう、草の上で寝転がりたい。と思いながら屋上にのぼって煙突掃除。それさえピースフルな気配ただよう夕方だった。
前に観たエリックロメールの『緑の光線』をまた観たくなった。あれはフランスのバカンスの季節の話。そして今日はみどりの日なのかと、一日も終わるころに気がついた。
光る緑の季節。とでも言おうか。あなたはなんといいますか。