バロック協奏曲/アレホ・カルペンティエール

夜雨
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公開:2026/1/23

バロック協奏曲/アレホ・カルペンティエール

新大陸征服の大航海時代を時間の錯綜によって叙述する〈詩学大全〉。オペラ『モンテスマ』上演場面を幻想的に挿入させる傑作。

タイトルの通りバロックの作曲家ヴィヴァルディ、ヘンデル、スカルラッティが登場する。ヴィヴァルディの幻のオペラ「モンテズマ」が本書のモチーフとして使われている。名もなき主人公がメキシコからキューバ、スペイン、ヴェネツィアへ旅する中で三人と出会うというストーリーだが、時間軸が錯綜しているのが面白い。三人のバロック作曲家が20世紀に没した筈のストラヴィンスキーを回想したり、最後は主人公の従者の黒人奏者が、ルイ・アームストロングのコンサートを訪れて終わるというのも予想外で楽しい。

@yosame0619
一次創作/二次創作/字書き/30↑/三度の飯より本が好き