コレラの時代の愛/ガブリエル・ガルシア=マルケス

夜雨
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公開:2026/1/21

コレラの時代の愛/ガブリエル・ガルシア=マルケス

500ページを超える圧巻の大作。

舞台は19世紀末から20世紀初頭のコロンビア。

フロレンス・アリーナとフェルミーナ・ダーサとの51年9カ月+4日に亘るラブロマンスなのだが、フロレンス・アリーナの愛というか、執着心が凄い。10代の頃一目惚れしたフェルミーナ・ダーサをひたすら想い続け、今の時代で言えばストーカー紛いのこともやってのける。読んでいるとそれは果たして愛なのか?と疑問に思うこと多数、しかしここまで誰かを好きになれるのも一種の才能だと思う。

フェルミーナ・ダーサは名士であるウルビーノ博士と結婚し、死に別れて未亡人になった後にフロレンスに絆されるような形で彼を愛するようになるのだが、孫を持つ年齢になっても恋愛できるバイタリティが凄い。

本作は19世紀の小説手法で書かれているため、会話文は殆どなく、9割地の文で進んでいくのだが、淡々とした筆致に拘わらず、2人の関係がどうなっていくのかとてもスリリングで後半は夢中になって読んだ。

蔓延するコレラ、内戦、ゆっくりと変わりゆく通信手段や交通事情、風景達。全てが移ろいゆく中で変わらない想いがあるという一種の狂気に似た純愛物語は極限という意味でこれも幻想小説なのだと思う。

@yosame0619
一次創作/二次創作/字書き/30↑/三度の飯より本が好き