魔法の庭/イタロ・カルヴィーノイタロ・カルヴィーノの初期の作品を集めた短編集。戦争の影が色濃いものが目立つが、描かれる風景は美しく、訪れたことのない土地であるのにも拘わらず、どこか懐かしい気持ちにさせられる。初期作品ということもあり、書き慣れてない感じもあって世界的な巨匠の初々しさは新鮮にも感じられて微笑ましい。表題作の「魔法の庭」、家畜を森に匿う話の「動物たちの森」、強盗たちが数々の菓子に虜になる「菓子泥棒」、滑稽な失敗談「うまくやれよ」などが面白くてお気に入り。読書記録夜雨一次創作/二次創作/字書き/30↑/三度の飯より本が好き