著者吉本ばなな、NHK出版。
私は吉本ばなな直撃世代で、小説もエッセイもかなり網羅して読んだ。
有料noteも購読していたことがある。
この本はよかった。
よく編まれていた。
巻末に、それぞれの文章がどこに最初掲載されたかのリストがびっしりあった。
それなのに寄せあつめっぽい感じがなかった。
分量も大きかった。
文章にも力がこもっているように感じられた。
お子さんがもうそんなに大きくなったんだなあと思った。
よそのお子さんはどうしてあっという間に成長するだろう。
気になったのは、湯をわかそうともしない、男とはそういうもの、と書いてあったところだ。
そういうおうちでそういう時代にそういうふうに育てられた人は確かにそうなるだろう。
しかしそうでない男の人もたくさんいる。
そういうことも織りこんでそう書いたのだろうけれど、逆の立場で、女とはそういうもの、と書かれていたら私は本をその場で引きちぎろうとするだろう。