昨日は英会話のオンラインレッスンだった。
ちょっと時間があまって、音楽の話になった。
私はポール・モーリアの「エーゲ海の真珠」のオリジナル録音を強く推した。
先生はポール・モーリアを知らなかった。
昔、日本の喫茶店ではどこでもポール・モーリアの音楽がかかっていましたよと私は言った。
彼のことを伝えるときに指揮のジェスチャーをしたら、先生は、
指揮はどんなばかにでもできる。ただ手を動かしていればいいんだ。
と冗談を言った。
Any fool can do it.
という言い方を私は学んだ。
私は思わず、
「サー・サイモン・ラトルがあなたを殴りますよ」
と言った。
先生はばかうけしていた。
サイモン・ラトルはイギリスの有名な指揮者でベルリンフィルでも振っていた。
先生は私がラトルを知っていると思っていなかったらしい。
先生がこれまでにばかうけしたのは、スーザン・ボイルが日本の紅白に出たとき、木村拓哉さんの話す英語に対してボイルさんが思わず作った表情のまねを私がしたことだった。
そのときの、テレビの中の気まずい空気を私が図らずも伝えることができた。
サイモン・ラトルはまだ生きているのかと先生は言っていた。
エーゲ海の真珠の元のタイトルは”Penelope”だ。
私が、その曲で歌われているとおりペネロペと言っていたら、英語の発音を先生が教えてくれた。
英語圏のシンガーが英語でペネロペを歌うときはどうするんだろう。
先生は、ケルアックの「路上にて」を若いころ読んでたいそう感服したが、先週読み返してみたら全然そうでもなかったという話をしていた。
ケルアックの”Satori in Paris”を知っているかと言われた。
もちろん知らなかった。
しかし、そのように時間の経過を経ても色あせなかったのが、パトリシア・ハイスミスの”Talented Mr.Ripley”だったと言っていた。
後から調べたらその作品には『太陽がいっぱい』という日本語の題がついていた。
映画で有名なやつだ。
私はグロリア・スタイネムの"Revolution From Within"の話をした。
下塗りをした段ボールもカメラ越しに見せた。
先生は、君はどんな絵を描きたいのと言っていた。
描きたいモチーフはないけれど、とにかく描きたいのだ、それを説明するのが難しかった。
抽象的な絵を描きたいと言っておいた。
アクリル絵具はAclyric Paintだ。