すごかった。
読みながら何度も「えええっ」と声が出た。
芥川賞候補作だという。
私はこの中編小説を、掲載されていた文學界10月号で読んだ。
買ったのに読めていなかった。
続きが読みたい。
この作品と、文學界新人賞受賞作の『アキちゃん』で1冊の本となって刊行されているようだ。
何一つほんとうのことがわからない。
ものすごくひきつけられる。
描かれる人たちがほんとうにそのへんにいそうなリアルさだった。
会話も、そのぎこちなさも。
伏線がどんどん捨てられていき私たちは取り残されてぼうぜんとする。
主たる人物だけが歩み去ってしまう。