SANTROFI 16 Jul 2024 at 神奈川県民ホール

yosyuku
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サントロフィは西アフリカのガーナからやってきて西日本を中心にツアーをし、今日がツアーファイナルだった。

伝統的に神奈川のお客はおとなしくて反応も速くない、と私は長年の県民ホールにおける催し物の観覧経験から思っていた。

しかしサントロフィはお客をのせるのがとても上手だった。

万人にほぼ共通なテーマを訴えかけもしていた。

日ごろ私が親しんでいる音楽、それはざっくりいうと西洋音楽だったり、西洋音楽の影響が色濃いアジアの音楽、たまに聴いていたインドの音楽、なのだが、そのどれとも全然違う音楽にきょうは接することができた。

とくにリズムのつくり方が全然違った。

ドラムキットを例に取ると、最初の曲ではフロアタムでずっとビートを刻んでいてときどきスネアが入った。

音に迫力があった。

ハイハットは飾りなのかなと思ったけれど、使っている曲もあった。

曲によってドラムキットの使い方が全然違うのだ。

8分の6拍子かなとはじめ思ったけれどどうみても2拍3連の曲があり、その曲ではハイハットで2拍3連をたたいていたように思う。

と思えばライドシンバルのカップエリア、またはフロアタムの内側にセットしたカウベルで刻んでもいた。

しかしショウが進むうちにそうしたことはどうでもよくなった。

立って踊ってくださいと彼らが言ったからだ。

日本の人は従順なので周りの人が立つとみんな立つ。

立って体を揺らしてみるとけっこう激しい。

手拍子を要求されたりもするのだが、休符が入ったりシンコペイトしていたりして、ふつうのシャンシャン四つ打ちではない。

コールアンドレスポンスももちろんある。

ライヴエイドのフレディマーキュリーを難度5とすると、サントロフィのコールアンドレスポンスは難度8くらいだった。

でも楽しい。

メンバーは全員歌えて楽器の他にパーカッションもできる。

メンバー紹介で紹介された人がそれぞれにひとりずついろいろなパーカッションをたたき、それが積み重なるさまがおもしろかった。

こんないい音楽が毎日ライヴで聴けるのならガーナに引っ越そうかなと思った。

しかしどうやって仕事をしよう。

現地の言葉も知らない。

引っ越そうかなと思うくらいよかった。

キューバといえばブエナビスタソシアルクラブと思うくらいに、ガーナといえばサントロフィなのだった。

他に知らないからだ。

すごい知名度の上げ方だ。

これは直接会場で聴くのがいちばんいい。

自宅近くの会場は既に売り切れていたので県民ホールにしたのだが、それだけでなく、関東の別の会場でも観ればよかった。

勉強になった。

不思議なのはお客が60代以上の人たちで占められていて、しかも席の離れた知り合い同士が異常に多かった。

何かの組織だろうか。

そこに我々はまぎれこんだような気がしてならない。

我々はたまたまラジオ番組でサントロフィを知ったのだった。

大きなフェスで観てもすごく楽しいだろう。

@yosyuku
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