細野晴臣さんの有名なソロアルバムにHOSONO HOUSEという作品がある。
その中に薔薇と野獣という曲がある。
今朝、日曜日になると更新される、Apple Musicのチル・ミックスというプレイリストを聴いていたら、薔薇と野獣が流れてきた。
それで私は、ムーンライダーズの最後の晩餐というアルバムがむしょうに聴きたくなり、朝食のあいだじゅうそれを聴いていた。
最後の晩餐には幸せな野獣という曲が入っているから単純な連想だ。
なにも資料にはあたらずに自分の頭の中だけでこの文を書いている。
その是非でいうと私は何かを調べるべきだ。
しかし、受け売りになってしまうという、おびえが私の側にある。
最後の晩餐は、時期としてはおそらく平成のはじまりのころに、イタリアでレコーディングされたアルバムだ。
私がムーンライダーズのアルバムの中でいちばん、頻繁に聴いたのがこの最後の晩餐だ。
ムーンライダーズのコアなファンのかたがたからしてみれば、もっといいやつあるじゃん!!といわれるかもしれない。
マニア・マニエラとか!!青空百景とか!!ANIMAL INDEXとか!!
でもいってしまうとムーンライダーズはどのアルバムも名盤かもしれない。
最後の晩餐のジャケでタイトルが鏡文字になっていたり、武川さんが自らにナイフを向けていたりするところもすごく好きだ。
最後の晩餐に通底するテーマは家庭の不和とか社会との折り合いのつかなさとか、要するにあまりハッピーな感じではない。
そこが現実味を帯びていて、すごく好きなのだ。
サウンドも力強い。
まだレコード産業に力と予算があったころなのだなあと感じる。
私が歳をとった今のほうが、歌詞の意味がよくわかる気がする。
愛のど真ん中で自分の肩をだきしめる
息子や娘にぼくをあげよう
(Who's Gonna Die First? より引用)
とか。
冒頭の曲で早弾きする白井さんのかっこよさとか。
歌詞の内容として今なら忖度にまみれて世に出せないようなものもある。
この文で私がいいたかったのは、ムーンライダーズには最後の晩餐もあるよ!
ということだ。