藤山一郎の言としてちまたに広まっているものに、
「歌は、声の限りに歌いなさい。声が出なくなったら、心で歌いなさい」
というものがある。
ほんとうに藤山一郎がそう言ったのかわからないし、ここにこう書いたのも何かを引き写したわけではないので不正確かもしれない。
意味もわかるようでよくわからない。
クレンペラー版のマタイ受難曲を聴いていて、フィッシャー=ディースカウの歌うイエスのパートを聴きながらそのことばを思い出した。
歌曲とオラトリオでこんなに歌い方が違う。
フィッシャー=ディースカウがこんなに声を張って歌うのをあまり聴いたことがなかった。
今、エリ エリ ラマ ラマ サバクタニにならないかなと思って聴いているがまだその部分にならない。
昨晩はクレンペラーの生涯をウィキペディアで読んでいた。
脳腫瘍を患い、手術の後に精神症状で苦しんだようだ。
さっきみんながバラバと声をそろえて言うところで、うとうとしていたのが起こされた。