パレスチナでのことをSNSで見る度に心が痛くなる。 なぜ同じ人間同士でこんなにむごいことができるのだろうか。 それがわからなくて調べようと思った。 これは、不勉強な自分はこれまでのパレスチナの歴史をきちんと知らなかったので出典がしっかりわかるものをいくつか読んでみた、というメモ書きのようなものです。
パレスチナ問題ってなに? 1からわかる!イスラエルとパレスチナ(1)
なぜ対立が続くの? 1からわかる!イスラエルとパレスチナ(2)
1からわかる!イスラエルとパレスチナ(3)解決への道筋は
2年前の記事だが、わかりやすかった。
2000年以上の歴史を遡らないと発端はわからないのか、とびっくりした。宗教と人種が絡み合い、互いに言い分がある。 ガザ地区が日本の種子島ほどの面積で、そこに約200万人が住んでいるというのにも驚いた。 最近この3つをまとめたものが以下の記事だ。
パレスチナ問題がわかる イスラエルとパレスチナ 対立のわけ
パレスチナ問題の根源は「2つの悲劇」にあるとも言われています。1つは、ユダヤ人が2000年の長い歴史の中で世界に離散し、迫害を受けてきた悲劇です。やっとの思いで悲願の国(=イスラエル)をつくり、それを死守していきたい、二度と自分たちが迫害されるような歴史に戻りたくない。そんな強い思いをユダヤ人はもっています。
もう1つは、パレスチナの地に根を下ろしていた70万人が、イスラエルの建国で故郷を追われたという、パレスチナ人の悲劇です。いまパレスチナ人が住んでいるのは、ヨルダン川西岸とガザ地区という場所です。国にはなれないまま、イスラエルの占領下におかれているのが現状です。周辺の国にも多くが難民として暮らしています。
バンクシーがパレスチナで作品を多く作っているということも今回初めて知った。
バンクシーはなぜパレスチナで作品を描き続けるのか?
バンクシーが国際的に有名になったきっかけもまた、パレスチナだった。バンクシーが再びパレスチナを訪れた2005年、「現代のアパルトヘイト・ウォール」と批判されながらもイスラエル政府が建築を強行する「分離壁」に9点の作品を残したのだった。バンクシーはグラフィティライターとして“世界一危険な壁”をボムしたのだ。「現在のパレスチナは世界最大の野外刑務所であり、グラフティライターにとって究極の活動ができる旅行先だ」と世界中のライターに共闘を呼びかけながら。
病院にハマスの拠点があるから攻撃をしている、というニュースを見た。 国境なき医師団が医療の面から逐次記事を出していた。
パレスチナの活動ニュース
イスラエルによる占領・封鎖下で、暴力や紛争が繰り返されているパレスチナ(ヨルダン川西岸地区とガザ地区)。人びとは長く、紛争がもたらす心身の痛みにさらされている。2023年10月からはイスラエルとハマスの衝突激化に伴い、ガザ地区の人道状況が著しく悪化。
国境なき医師団(MSF)は、ガザの複数の病院で負傷者の治療など医療援助活動を続けている(11月8日時点)。また、すべての紛争当事者に無差別攻撃の即時停止を求めている。
MSFは1989年からパレスチナで活動し、紛争の影響を受けた人びとの命を支えている。ガザ地区では外科治療や理学療法、健康教育などの包括的なケアを、ヨルダン川西岸地区では基礎医療や心のケアを行っている。
BBCでも詳細な記事がまとまっている。
恐怖や飢え、不衛生な環境……解放されたハマス人質が語るガザでの数週間
イスラエルとハマスの戦闘休止合意により、ハマスの人質にされた推定240人のうち80人以上が解放された。そのうち61人はイスラエル人だ。拘束中の体験について、直接言及する人はほとんどいない。それでも、(本人自身あるいは家族を通じて聞こえてくる)数少ない証言からは、彼らが多くの精神的・肉体的な傷を負った監禁生活の様子が伝わってくる。
フランスのテレビ局BFMのインタビューで、コーヘンさんはおいのエイタン・ヤハロミさん(12)がハマスの人質として耐え続けた52日間の状況を語った。
「おいがガザ地区に着くと、住民全員が、誰もが彼を殴ったそうです。12歳の子供だというのに」。コーヘンさんはさらに、泣いている子供は誰であろうと「ライフルで脅された」のだと続けた。コーヘンさんは、エイタンさんから、少なくとも1200人が殺害された10月7日の攻撃を映した「恐ろしい動画を見るよう、ハマスに強制された」と聞かされたという。
「昨日(エイタンさんが解放された27日)は、私たちはとても幸せでした」と、コーヘンさんは同テレビ局に語った。「ですが、このことを知ったいまは、不安な気持ちです。想像を絶することなので。そんなことができる人がいるなんて」。「エイタンが良い扱いを受けていると信じたかったが、どうやら違うようです。彼らはモンスターです」
現地紙「タイムズ・オブ・イスラエル」は、エイタンさんの父親オハドさんについて、銃撃戦で撃たれて負傷し、いまもガザ地区で拘束されていると報じた。
【解説】 停戦終了……イスラエルとハマスそれぞれの課題、アメリカがイスラエルに求めるもの
もしイスラエルが、抵抗鎮圧を主眼にした戦術に切り替えて、攻撃の激しさをトーンダウンさせた場合、地上部隊は徹底的な援護射撃を受けられなくなり、イスラエル軍の死傷者が増えるはずだ。
イスラエルが次にどうするのかは、バイデン米大統領にとっても重要だ。自ら率いる民主党内の進歩派勢力からは、政権のイスラエル支持姿勢を厳しく批判されているだけに。バイデン政権の外交トップ、ブリンケン国務長官は上述のように、アメリカとしてどのような対ハマス戦の戦い方をイスラエルに望んでいるか、公言してきた。
イスラエルがガザ地区北部で殺したのと同じような人数のパレスチナ民間人を南部でも殺すのであれば、バイデン大統領が明示した意向に真っ向から背くことになる。
そしてその場合、バイデン氏はイスラエルをこれまで通りに支援できるのか、戦場だけでなく国連安全保障理事会でも支えていけるのか、決断しなくてはならなくなる。
アメリカはこれまで、国連安保理で何度も拒否権を行使し、イスラエルを守ってきただけに。ハマスは負けていない。
まだ手元に残している人質は、イスラエルの軍事作戦を妨害し、国民に心理的圧力をかけるために使える強力なカードだ。
加えて、イスラエルがアメリカの言うことを聞いて、攻撃の勢いを弱めれば、それはハマスにとって好機となる。
そのチャンスを、ハマス指導者のシンワル氏と部下たちは利用しようとするはずだ。この戦争は新しい段階に入った。地域全体も同様だ。
パレスチナ人とイスラエル人の多くは、ガザの戦場から遠く離れている人たちも含めて、危険で不透明な未来の重みに、打ちひしがれているように見える。
日本政府側に送る署名活動も行われている。
イスラエル・パレスチナでの「市民に対する無差別攻撃の即時中止/人道的支援の増強/恒久的停戦に向けた平和会議の設置」を日本政府として正式に提案を!
イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突で、ガザ地区の保健当局は11月1日、10月7日からの死者が8796人にのぼったと発表しました。
イスラエル側の死者は少なくとも1400人で、双方の死者は合わせて1万人を超え、犠牲者が増え続けています。(2023年11月1日時点)
一般財団法人PEACE DAYは、総理大臣と外務大臣に対し、「市民に対する無差別攻撃の即時撤廃」、 「人道的支援の増強」、「恒久的停戦に向けた平和会議の設置」を当事国(パレスチナ自治政府、イスラエル)、 当時組織(ハマス)および国際社会へ働きかけを求めます。たった一日でいいから「人と人が争わない日」をつくろう。それが9月21日の「国際平和デー = ピースデー」。
紛争や怒りの連鎖を断ち切ったピースデーの奇跡を、恒久的な世界平和につなげていきたい。それが私たちの願いです。
奇跡の一日を讃えるだけでなく、その先にある、ずっと続く平和を目指して、争いのない平和な世界を実現するために皆さんの声を日本政府へ届けます。
日本赤十字社が募金活動もしている。
イスラエル・ガザ人道危機救援金
2023年10月7日以降、イスラエルとガザでの武力衝突が激化して以来、 現地の人道状況が日に日に深刻度を増しています。
双方合わせて犠牲者は12,278人(11月15日現在:UN OCHA)を超え、被害は拡大する一方です。 特に女性、子ども、高齢者、けがや病気を抱えた民間人が苦しい状況にあり、一刻も早い人道状況の改善が必要です。
また多くの人質が解放されておらず、ご家族・ご友人が再会の日を待ち望んでいます。こうした事態に対し、日本赤十字社は下記のとおり救援金の受付を開始いたしました。
ご寄付いただいた救援金は、赤十字国際委員会、イスラエル・ダビデの赤盾社(イスラエルの赤十字社)、パレスチナ赤新月社、国際赤十字・赤新月社連盟、日本赤十字社が行う救援・復興支援活動等に充てられます。
なお、周辺国等に人道危機が波及した場合には、その対応を含みます。
皆さまの温かいご支援をよろしくお願いいたします。
最近Xで見たとあるスピーチの動画。 1分半だけ、時間を作って見てみて欲しい。
※12月8日追記。
「民族浄化」という言葉をちゃんと知りたくて、調べてみた。 月村太郎さんの文章が出典付きでわかりやすかった。
民族浄化(ethnic cleansing)について
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nenpouseijigaku/60/2/60_2_31/_pdf
インタビュー第一弾、早尾貴紀氏『思想史の観点から見たイスラエル/パレスチナ』
例えば中東に行くと、特にアラブ人から、日本は中東で悪さをしていないので、アラブ人は親日的だと言われるんです。しかし、日本が中東で悪さをしていないことと、東アジアにおいて特権的に植民地的、帝国主義的な領土拡張をしたこととは、表裏一体なわけです。
つまり、日本とイギリスはそこで手を結んでいて、「日本はインドより西には手を出さない、その代わりにイギリスは東アジアには手を出すな」というような相互協定が日英協定にはあるわけですよ。だから、例えば委任統治問題も、パレスチナの委任統治をイギリスに認めることと、南洋群島の委任統治を日本に認めることは、同じ会議の場で、相互承認をし合って決まっていることなんです。南洋群島はドイツから、パレスチナはオスマン帝国からですね。そこで、ドイツ帝国とオスマン帝国は同盟関係でしたが両国ともに負けたわけですね。そして、彼らが持っていた領土や植民地を第一次大戦の勝国である日本とイギリスとフランスが分割する。その時にパレスチナを含む中東をイギリスとフランスが、南洋群島を日本がもらうよ、との事をお互いに承認しあったわけです。
そういう点で、日本の植民地支配と、ヨーロッパ諸国による中東の分割は、タイミングが同じなだけではなく密接に関わり合っている。それらを関連付けて考えた方が色んなことがクリアに分かりますし、ひとごとではないんですね。だから、アラブ人は親日的で良いという話ではなく、日本が東アジアで悪い事を沢山やったことと、イギリス、フランスが中東に対して手を突っ込んでズタズタにしたことは同じことであると僕は思っています。そういうことで、中東地域に関心を持つということの中には、少し強い言葉ではありますが責任の一端を持つことにもつながっていると思います。それは、近代史的な観点ですね。もちろん現代史、特にオスロ合意以後に関してはアメリカ合衆国の中東政策に対して日本はアメリカの同盟国としてある種加担もしている訳ですね。そういう意味でも責任がある。
また、僕はちょうど2003年のイラク戦争の時に、ヘブライ大学にいました。僕の場合はアラブ人とも付き合いが多く、しょっちゅう「なぜ日本はアメリカと一緒になってイラクに攻撃に行ったんだ、自衛隊まで送り出して」「せっかくアラブ諸国の間では日本の評判はいいのにアメリカと一緒に加担したら日本の評価がガタ落ちになるぞ」と言われ、自分の意見を求められたこともありました。そこで日本はアメリカの中東政策に関して共犯者に近いとアラブ世界で見なされつつある、と実感したわけです。
折角日本は中東に対して第三者的で、政治的仲介や支援がやりやすいとまで言われていたのですが、そのメリットをどんどんなくしてしまっている。このあいだの安保法制でアメリカとの軍事同盟を強めてしまっていることについては、とても問題が大きいと思っていて、歴史的な責任だけでなく、現代の政治的な責任も負っているな、とも思っています。それが、現在の中東に関心を持つことに対する答えになりますかね。
【動画】「ガザで一体何が起きているか -民族浄化とは何か-」
【Podcast】特集「イスラエル軍のガザ地区・南部への侵攻~今後の情勢はどうなるのか?」
コーネル・ウェスト氏によるパレスチナ連帯の演説(11月8日・NYC国連前)の動画が公開されていた。2分20秒だけ、見てみてください。
この字幕付き動画を作成した山中澪さんのプラカード(フリーダウンロード可だそうです)
どうしてもデモに駆けつけられないのでブックカバーにして携帯することにした。 電車の中や喫茶店などで、静かにデモができる。
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即時停戦を求める署名活動も行われている。
#CeasefireNow ガザ地区とイスラエルにおける即時停戦を求めます
これからももっとしっかり勉強していきたいと思う。書籍や映画も見ていきたい。もしもお勧めの作品がございましたら、ご教示いただけますと幸いです。
最後に。私は、差別にも迫害にも戦争にも虐殺にも反対です。