仕事が忙しいと仕事しかしなくなるので、仕事のことしか書くことが無くなってしまう。なので、以前Bloggerにひっそりとアップして、ほぼ誰にも見られずにひっそりと削除した文章を、少々改変を加えた上で転載したい。割と自分のピュアな気持ち(恥)が出ているテキストだと思うので、多少は陽の目を見せてあげたくもあり。
ふと、自分が師と慕っていた元ゲームサウンドクリエイターの方のサイトを訪れてみた。さらに、インターネットアーカイブで過去の日記も見てみる。今から20年以上前の、2000年前後の記事。
この頃はちょうど大学卒業〜上京してゲームサウンドクリエイターを目指していた時期で、師はまさに憧れの存在だった。オンラインで何度かやり取りしながら、たまにアドバイスももらったりしていた。
師の書くWeb日記は業界の空気を感じさせる記事も多く、自分もいつかこうなりたいと、四畳半のアパートで夜な夜な決意を燃やしていたことを思い出す。
*
ある日、師が会社を辞めてフリーになることを知った。目標を失って心にポッカリ穴が……開いたわけではないが、なんで辞めるんだろう、と素朴に思った。
自分にとっては、死にたいほど憧れたサウンドクリエイターのポジション。それを捨てるなんてとんでもない!と、当時は師の心境が全く理解できなかった(同じ立場になった今なら、ある程度は理解できるけど)。
その頃、師はとある大きなタイトルを手掛けた直後で、かなり疲弊していた様子が日記から見て取れた。さらには、そのタイトルを通じて色んな外部の方々と交流を持ったことで刺激を受けるとともに、会社員として音楽に携わる自身の立場に窮屈さを感じているような、そんな発言もあったように記憶している。
会社を辞めた師は、フリーで仕事を受けながら自身の活動も行っていたようだった。が、時が経つにつれ、日記からは古巣への思い入れや、ゲームサウンドクリエイター出身であることへの矜持みたいなものが(あくまで私見だが)感じられるようになっていった。もしかしたら辞めたことを後悔してるのかな、とも思ったりしたけど、違う気もする。本当のところは分からない。
*
結局、師にはいまだに直接会えていない。今後会う機会があればいいなと思いつつ、多分このまま会わない気もする。
もし、今でも師がゲーム業界に残っていたら、どんな作品を手掛けていたのだろう。
ちなみに自分はと言うと、このままインハウスのサウンドクリエイターとして最後まで行くつもりでいる。2度の転職&フリーも経験して、自分はサウンドで独立するのは圧倒的に向いてないと悟ったので……(なので、フリーで仕事をされている方に対してはリスペクトしかありません)。
実はセカンドキャリアは全く別の方向を考えてるのだけど、それはまた後日。