へいかず怪文書※サンデー本誌ネタバレ

yryr8ka
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平次と和葉がようやくくっついたのでこれまでの二人の関係性というかなんで紅葉はダメだったのか?について考えてみる

なおこの文を書いている人は迷宮の十字路を聖典とする生粋のへいかず固定厨なのであしからず

そもそもこの2人いつから好き同士だったのか、紅葉が介入する余地はあったのかについてですが、

幼馴染で同級生の二人の幼い頃の象徴的なエピソードとしては、お守りに入っている手錠の鎖の欠片、「鉄の鎖」の仲の話。和葉初登場回で既に語られているので平和の核といってもいいエピソード。小さい頃からずっと一緒で目の前に頭もよくイケメンでスポーツもできる幼馴染がいたら好きにならざるを得ないわけで、この時点で和葉▶︎平次の構図は出来上がってます。

また平和の聖典的映画「迷宮の十字路」にて、和葉が平次の初恋の人であることがはっきりしています。平和的「サクラ色の初恋」はこの映画の回想では無いかと思われます。

また時系列的には、この頃に紅葉とのかるた大会があったものと思われます。ただ紅葉との出来事が迷宮のエピソードの前にしろ後にしろ、平次は「京都で1度だけあったことのある初恋の人(実はおめかしした幼なじみ)に会うことを信じてわざわざ彼女の手がかり拾って雑誌でインタビューにまで答えてしまいなおかつ幼馴染にも黙っているほどの恋心を抱いてしまっている」ので、紅葉に靡くことはないのです。

だからなんかもう本当に紅葉は出会いからして不憫すぎる。忘れられない初恋の人には自分以外に忘れられない初恋の人がいるわけなのでラブコメ的に紅葉は初手で負けているのです。

なおこのあと紅葉が中学生の時に伊織に出会っています。わざわざ描くあたり、紅葉にとっての運命は伊織ではないかと思わざるを得ないですがどうなんでしょうね。歳離れすぎではあるが。

で、中学高校に移りますが、何故か知りませんが紅葉はカルタに打ち込んでその間平次に一切コンタクトを取ろうとしません。

………いやなんで???????

「嫁にとる」発言信じ込みすぎピュアすぎだろうと思うけれどそもそも紅葉って超お金持ちのお嬢様だった。親しみやすい園子が例外だったんだ多分……(でも園子は蘭と友達だったからこそスレずに済んだのでは?とも思うので……そこは2人の性格の違いよね)

その間も当たり前のように中学高校と幼馴染の絆は深まります。新蘭もだけど青山作品の幼馴染、距離が近すぎてバグる。

普通の高校生男女は幼馴染という理由で2人で映画見に行ったり旅行行ったりはしないと思うの。蘭と新一がオールナイト行くの止めてた小五郎のおっちゃんは正しい。

そんなわけでただの幼なじみ、自覚的に和葉▶︎平次で始まった2人の本編。

連載初期(19~47巻まで)も平次と和葉は色々色々あった(※1)訳なのですが、和葉が積極的な割に平次がはぐらかす描写が多すぎて「平次って和葉の気持ちわかってて誤魔化してるのでは」説が上がっていたのですが、47巻(コナン平次の推理マジック)で打ち砕かれます。

服部平次、恋愛面では小学生だったのです。なおコナンもこの時知った模様。ちなみに蘭は和葉と仲良くなった22巻以降園子ばりに初期から二人のことからかっているのですが平次がガチスルーしてたのは「からかわれすぎて慣れていた」のと「まじで鈍すぎて自覚がなかった」からだと思われます。最初から自覚のあった新一はともかくとしてもうこれ公認であるがゆえの弊害ではないかと思う。比べる対象がない(必要が無い)から気づかないやつ。

そんな平次▶︎和葉の自覚のきっかけは例の83巻。この時点で迷宮から10年以上経ってます。(※2)

満を持しての「オレカズ」。

正直なこと言うと私はこの時点まで平次に自覚がないことを知らず、和葉が可哀想すぎると半分諦めていたんですよ。理由としてはこの前に和葉の告白が失敗したこともあったんですが……マジでアレほんと辛かったな……

そこからの「オレカズ」の衝撃は計り知れなかったし多分私当時も泣いてた気がするな。マジで祭りだったと思う。それを思うと平和落としてあげること多くないですか??青山先生の手のひらの上で転がされてる気がするぞ??

これまでも何度か和葉が危険な目に遭うこと多かった気がするんですけどね。すっ飛ばして告白みたいなことしちゃったのはやっぱり新一の告白の件もあったのかなあ……何だかんだで深層意識で思うところはあったんだなあ……(※3)

そして自覚した平次、告白失敗したことで期待するのをやめちゃった和葉。もうこれ平次が告白すればくっつく展開です。

しかしこの服部平次という男は親友の工藤新一がうっかりビックベンで告白してしまったがために告白絶景ポイント探しを始めます。なんだそりゃ。

このタイミング(92-93巻を経たあと)で「から紅の恋歌」になります。本編中で謎の自信と共に許嫁&王子が迎えに来るのを待ってるお姫様ムーブをかまして平次和葉および平和界隈を困惑させた大岡紅葉の登場です。

…………いやだから参戦するの遅いって!!!

かるたで忙しかったのはそうとはいえ紅葉の財力なら(剣道大会で勝手に平次の祝賀会を用意しちゃってたレベル)もっと早くアプローチできたのでは?!?!?と思わなくもない。改めて考えてみたら完全にタイミングが悪すぎる。しかも大岡紅葉、珍しいことにあの服部平次が押されてる描写があるので本当にあと少し早く出てきていれば……と思わなくもない。

けれど最初に書いた通り紅葉は出会いの時点で「初恋の人」にはなれなかったし、平次が自覚しちゃった時点でもう負けヒロインは確定しちゃっているのです。「恋のライバルが大好きな彼がずっと探し続けた初恋の人で今現在告白したいと思ってる好きな人」ってこんなの勝てるヒロインいるんですか????

紅葉の誤算は和葉と平次2人ともだったのかもしれない。

その後も告白の邪魔したり和葉にちょっかい出したり和葉のいない所で平次と色々あったりした上で今回。

個人的に「から紅の恋歌」は平和版「時計仕掛けの摩天楼」、「100万ドルの五稜星」は平和版「瞳の中の暗殺者」だと思っていて、だからこそ胸がいっぱいになりました。

紅葉切ない。でもこれ以上ないヒロインだ、と思います。

平次と和葉、末永くお幸せに。

とりあえず異邦人が夢オチで安心した……

※1: 平次が腹に弾丸を食らったり(19巻)、平次が海に突き落とされたり(シンフォニー号)、和葉が襲われたり(クモ屋敷)、2人とも崖下に落ちそうになったり(そして人魚はいなくなった)、2人とも焼かれそうになったり(服部平次絶体絶命)…高校生があっていいピンチの量を超えている。

※2:完全に余談ですが昔の平和の二次創作界隈は迷宮の十字路後日談創作が溢れかえっていてどのサイトにもひとつは迷宮後日談があるような状況でした。聖地巡礼された方も多かったし。ぬいだのアクスタだのない時代ですよ?ていうか平和聖地増えすぎでは???

※3:自覚前にも平次にとって和葉だけは特別という描写はありました。特にわかりやすいのが和葉だけ名前呼び。紅葉の登場でそれもなくなったけど平次、東京の女子勢を頑なに名前で呼ばない。まあ灰原も大概だけど(大阪の彼、呼ぶとしたら服部くん?)