太陽の光が燦々と降り注ぎ、むしろ「暑い」ぐらいの気温になった。街ゆく人たちはみんな半袖を颯爽と着こなしている。2ヶ月前ぐらいまで-20度ぐらいだったとは思えない。でも、そんな気温からしたら13度なんて夏だから、半袖を着たくなるのもわかる。バスから見える残雪の山々と碧い湾の景色が、ずっと見てきた故郷の琵琶湖とその向こうに連なる比良の山々に重なる。
私は現在カナダ留学中の大学生だ。日本では国際関係学を専攻してて、時々ライターとしてどこかのwebで記事を執筆したりなんかもしている。
そして、留学-海外に出ることをずっとずっと夢見てきて、漸くその夢を叶えている途中にいる。要するに、滋賀県とかいう日本の隅っこから、世界中の人たちに揉まれ、雄大な自然に抱かれた遥かなる大地・カナダで武者修行中だ。
あれだけ長いと思っていた留学も後40日ぐらいになった。授業も後手で数えられるぐらいの回数しかない。時間の流れがのんびりしている毎日を過ごしていても、遠くから見れば 光陰矢のごとし - 英語ではTime flies、時間がハヤブサのように私の目の前を掠めていく。
8月のまだ残暑厳しい日差しの中、右も左もわからないままこの地での生活を始めた。深く寒く厳しく、雨がしとしと降る秋と冬を乗り越えて、ようやく春らしい陽気になってきた。心の中で春だー!!!っていう気持ちと、あと少しの辛抱で帰れる、、、というわからないような安堵感と、やっぱカナダいいよなー滋賀に似てるよな、という帰りたくない、という気持ちに似た感情で渦巻いている。
6年間抱いていた世界への憧れを漸く叶えることができた。コロナ禍でどうなることか、夢を諦めないとダメだと思ったけど、大学生になって私が行き着いた先はカナダ・バンクーバーだった。
自分で留学生活を100%換算すると、99%が苦しいこと辛いことしんどいこともう逃げ出そうかと思ったことで、1%がキラキラなポジティブな気持ちでできている。ネガキャンかと思われるけど、実際そんな感じだ。あとは、カナダ中を飛び回って目に焼き付けた光景と人々と、言葉と、文化。
留学生活の残りの日々で、自分の感じたこと/考えたことを全て記録して、どこかにずっと閉まっておきたいと感じて、ここを始めた。
残り40日。これぐらいの時が一番厳しいし日々を持て余すことなんて、これまでの人生で痛いぐらい感じてきた。でも、自分の人生でバンクーバーに暮らすのもあと40日かもしれない、、と感じてぐっと身を引き締めて過ごしたい。とにかく、自分の感じていることを自分の言葉で残すことからだ。