1月10日 水曜日
近所のファミレスが閉店。看板や外壁など、業者によって身ぐるみ剥がされていた。何事も、始まればいつか終わってしまうことを意識する。
定時退勤。晦さんと合流し、新宿にてアキ・カウリスマキの『枯れ葉』を観た。とてもよかった。貧しい二人。仕事は続かないし、うまくいかないことばかり。それでも毎日どうにかやっていくしかない。歌ったり、映画を観たり、食前酒を用意してみたり。ささやかな文化に触れながら暮らす。そういった豊かさこそが、彼らにとってはセーフティネットなのかもしれない。あえて富や名誉などを幸せの尺度とする必要はないね、と思った。三丁目で中華食べて帰宅。
1月11日 木曜日
心に大怪我を負ったまま、自己流の処置だけでどうにかやってきた。が、流石に限界を感じ、カウンセリングを受けようと決意。以前から考えていたことだが、いまがそのタイミングなのだろう。どうにかしたい。どうにかします。2024年のテーマは「回復」。
ところで、なんでカウンセリングルームのホームページは軒並みスピリチュアル〜なデザインなんだ…。催眠療法って本当に効くのか?メンクリ探しよりも難易度が高くて笑ってしまった。
1月12日 金曜日
C.O.S.Aの『5PM (feat.田我流)』を聴きながら仕事。客演の田我流が「まずは健康第一 R1飲む毎日」と言ってた。コロナやインフルエンザだけでなく、風邪が流行っていることを察知。みんなすこやかでいてほしい。
退勤後、『葬送のフリーレン』『薬屋のひとりごと』『MASHLE』の3作品を観た。中でも特に、フリーレンがお気に入り。冒険物に必ず出てくる、底抜けに明るくて元気なキャラがいないのが良い。穏やかで、不器用で、尊い物語。安心する。原作も読みたい。
1月13日 土曜日
テディベア型のショルダーバッグに、財布と文庫本だけ放り込む。西荻窪へ移動。オープン前から気になっていた『不眠荘』というカフェに向かった。入店できる人数は2人まで、写真撮影禁止、香水禁止…など、ルールが設けられている。一人で過ごす土曜日に好都合だ!と思った。
不眠荘は雑居ビルの2階にある。恐る恐る木製の扉を開け、席についた。なにを頼もうか…と悩み、お店の方へぼそぼそ相談してみる。その結果、カモミールミルクのバスクチーズケーキとインドのコーヒーを注文。豆はロブスタ種というらしく、後味がほんのり麦っぽいとのこと。深煎りの苦いコーヒーをちびちび飲み、ケーキをまくまくと食べた。店内は仄暗く静かで、心地よい音楽が流れていて、とてもいい香りがする。ぽやぽやしながら読書。キリのいいところで本を閉じて退店。超寒い。冬らしく刺さる空気。あったかい部屋に帰る。