2月3日 土曜日
感染症検査。陰性！よかった。晦さんに連絡。少し早めのお誕生日祝いをしてくれることに。合流して、気に入っているご近所のお店へ。瓶ビールや日本酒を飲みながら、季節のおつまみをたべた。山菜の天ぷらに酢味噌をつけて食べた。自分が酢味噌が好きって事に気づけてよかった。最近はそういう気づきがよくある。それと、苺とほうれん草と干し芋の入った白和えがびっくりするくらいおいしくて昂ってしまい、無言でぱくぱく口に放り込んでいたら笑われてしまった。家に帰ってきてから、タルトも食べた。おいしいものがたくさんで幸せだ。
素敵なプレゼントもいただいた。革の巾着と、不思議な形のガラスでできたペーパーウェイト。友人期だった去年も同じお店でプレゼントを見繕ってくれたのを思い出した。大事に使おう。
2月5日 月曜日
27歳になった。自分の誕生日、字面がいいなと思う。在宅勤務だったが、上司やチームメンバーみんなからSlackでメッセージをもらった。なんの特別味も感じていないが、祝われることは嬉しい。
自分の人生を振り返る。ざっくり10年くらい前、国道で車に轢かれて死んでる予定だったことを思い出した。かつてと比べて心身ともに健康で、毎日働いて、立派に己を養っている。現在東京にて生活しているが、何者かになるつもりは一切ない。凡人で、市井の一部で、特別じゃない自分自身に安心するし、とても満足している。27歳で死ぬ儚さを尊ぶ感性はなく、強いて言えばかっこいい老婆を目指している。例えば魔女なような。そして、なるべく長く、大切な人と元気に過ごしたい。抱負を聞かれたら、これからは毎年『健康』と答えよう。ぼた雪が降る窓の向こうを、暖かい部屋から猫とふたりで眺めた。
2月8日 木曜日
出社。バタバタと忙しくすぎる。コーヒーを飲みすぎて動悸と手の震えがとまらない。退勤し、軽くなにかをお腹に入れるべく、新宿駅のベルクに向かう。フライドポテト、ポークアスピックを注文。ビールはハーフアンドハーフ。さっとたべ、TOHOへ。晦さんと集い『PERFECT DAYS』を観た。
共感したり、ついクスッとしちゃうシーンもあったけど、お互い絶賛するほどではなく。私はうまく言語化が追いつかなかったので「わかる、って感じかな…」としか言えなかった。みんな、どういう感動を憶えたのだろう。役所広司が好きなので、普段と違う演技というか、幅を見せつけられたのは嬉しかった。役所力（やくしょりょく）…と思った。「劇中にでてきた酒場、行ってみたいねー」という話をした。