0410

yuenisou
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少し前から同僚が気になっている

最初はちょっと怖いというか、エンジニアにありがちな(私も元エンジニアだけど)、我の強さ、偏屈な感じ、こだわりがある人、自由人かと思っていたのだけど、違った

わからないことを聞くと、今の分野を全然知らない私にも分かる言葉で説明してくれる。いつ声をかけても対応してくれる。(これは今の職場の人みんなそう。優しい。)

いや、自由人なのはそう。仕事はしっかりやってるからそれで良いと思う。

職場で小さくスピーカーから音楽かけてるし、暇な時はネットサーフィンしてるし、何故かギターが置いてあるし。

ちょっとした冗談を言われて、私がそれをするっと流したり。

お菓子をよくくれて、私は甘いもの好きなので喜んでもらったり。

そうこうしている内に、ちょっと可愛いなと思うようになってしまって。

仕事での関わりだけど、トラブルがあると私が呼ばれる。同僚が現状の説明をしてくれる、それを画面や機材に近づいて横で聞く。気付けば始めの頃よりもずいぶんと物理的に距離が近くなっていた。

話している限り結婚しているようには思えないけれど、パートナーはいるだろうか、一人暮らしだろうか。

そんなことをさり気なく把握するにはどんな話をすればよいだろうか。会社から駅までの短い道を、うまいことタイミング合わせて一緒に帰れないだろうか。

そう思いながら、タイミングが合わず遠い背中を後ろから見ながら帰ったり、タイミングが合いそうだったのに何を話せば良いかわからなくてささっと先に出てきてしまったり。

そんなことをしていたら、4/10、初めて帰りのタイミングが合った。

駅までの道を歩きながら、私はやっと六ヶ月の試用期間を終えて正社員になったばかりだったけど、少し前の残業続きは大変だったとか、上司は私以上に働いていて大丈夫なのかとか、聞きたいことは何も言えずに駅まで行った。

駅に上がるエスカレーターで一段空けて後ろに立つと、同僚の顔はかなり上にあった。彼は背が高い。

彼はスタバのメロンフラペチーノが気になっていると言った。その日からちょうど発売だから、早めに行った方が良いかも、という話をした。誘ったら行ってくれるかな、と思ったけれど、あまり暖かくもなかったし、言えずに改札を通ってホームで別れた。彼と私は逆の路線だ。

一人の帰り道、半分以上は上司の話になってしまったことを後悔した。

次に帰りが一緒になったのは二日後の金曜日だった。

@yuenisou
ただ書き残したいことをその時々に