

きれいな爪とは縁のない生活をしているわたしですが、素敵なネイリストのMさんとの共作が実現しました。今日はそんな話を。

「ネイルに馴染みのない人からすると、ネイルチップだけを飾っていてもそれが何なのかがすぐに分からないから、展示の仕方を工夫した方がいいと思う」
オンラインサロンの仲間同士が作品を持ち寄り催されたグループ展でのこと。普段ネイルアートに触れることのない方からの率直な言葉に「なるほど」と気付かされたMさんは、そこから「展示の仕方」についてずっと考えていたそうです。
そんな時にわたしのInstagramを遡って眺めていると、過去の作品で手をモチーフとしたものがいくつかあるのを見つけたMさん。すぐに連絡をくれました。
「ぜひ作品に合わせてネイルチップを置かせてくれませんか」
Mさんからのこの話をもらった時、わたしは本当に嬉しかったんです。
この手元をスケッチした一連の作品たちは10年以上前に制作したもので、自分で言うのも何ですが、本当に、とても好きな作品だったから。



Mさんがそれを見つけてくれたこと。思い切って連絡くれたこと。
嬉しくて、創作意欲に火がついたわたしは、すぐに
「ぜひ新作を作らせてください」
とお返事しました。
直接ネイルを置けるように実寸大で、なるべくシンプルに。Mさんの娘さんのIちゃんの手をイメージして添えました。

展示会場でMさんと作品を並べてネイルチップを置いた瞬間のどきどきは忘れられません。
自分の手をスケッチしている時、
「わたしは手ってごつごつしてるな、知ってたけど」
と改めて思いました。
職業柄、手が荒れやすくていつもがさがさです。短く切らないといけないので丸っこくてちっちゃい爪。
お世辞にも褒められたような手元ではありませんが、こうして自分の作品がきれいな爪にしてもらったのを眺めていると、
このこつごつしてる手からこの刺繍がうまれたことが嬉しくて、やっぱり刺繍やっててよかったな、ごつごつしてるこの手もいいものだな、と少し自分の手が好きになりました。
あらためて、Mさん、今回は素敵な共作をありがとうございました。