今までの蓄積だけじゃないもの

yukioterasawa
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長く生きていると今までの蓄積で大抵のことは理解できるし実際にできることが殆どだ。そうじゃないものは減っていくし、そういうものだと思うようになる。とはいえ、まだまだ生きて作品が出るものだと思っていた作家が亡くなったり、続くと思っていた作品が同じ座組で続けられなくなる、なんて経験をしている人はそう多くないので蓄積になくて戸惑ったりする。人の生き死にの話に限らなきゃ、若い頃はそういう経験ばっかりだったはずじゃないですか、みたいなことを忘れておかしな態度とったりする。なんとかしていつも通り分かろうとする。R.I.P.とか唱えても分かるわけないのに、お決まりの態度で誤魔化してもどうにもならないのに。

そういう喪失の経験はしない方がマシな面は大いにあるけれど、絶対に避けられないことで何だったらそういう経験でさえ記録として残っているので事前にやっておこうと思えば蓄積できる。実際に自分のこととなると別だとしたって清水翻訳のチャンドラーの「さよならは少しの間死ぬことだ」ってヤツ、ウゴウゴルーガの最終回で言ってましたよ?宝島のフリッパーズ・ギターの解散して連載打ち切った時も書いてましたよ?村上春樹翻訳はまたちょっと違うっぽいですけど?みたいなことは思う。秋元きつねさんが亡くなった時は頑張らないとなーって思った記憶がある。

そんなこんなで金曜日は作業が手につかなかった分が月曜日に色々ある感じ。まあそうやって毎日は続く。