昨日の続きで重版出来!ずっと読んでた。10巻でタンポポ鉄道の映画化のエピソードがあって、脚本いじるいじらないの揉め事が出てくる。この度の騒動とディテールはきっと全然違うけど関係者の心の動きなんかを考えると、こりゃ詳細の発表なんて全然無理だし理解できないかもなって思う。重版出来!そのものがものづくりにかける情熱だとか人間の物語だからこそ、そう思うのだろうけど。
映画化にあたって最初の段階で原作者が脚本の直しが続いて不安になる。スタートから原作者が5稿目の直しをしてる。それを出版社の中の専門部署の人が説得する。脚本家や監督が信用できる人たちであると説明し、待って欲しいと。結果それが上手く行く。それは作り話だからという面もきっとある。現実はきっとこんな話ばかりじゃないんだろうけど。
で上手く運ぶと思ったらキャスティングで揉める。大事な役に大御所を使う話がまとまりかけたのがちゃぶ台返しを食らう。使いたければ脚本変えろと言われる。もちろん原作とも設定が変わる。話をギリ成立させることはできるけれど改変は改変。脚本家は葛藤する。原作者には伝えない。こういうこともきっとあるんだろうし、それで結果ダメになるときっと大揉めするだろうなと予測はつく。作り話なので、結果すべて上手く行くんだけど、こういう綱渡りを毎度やってるのかと思うと、そりゃあ色々あるだろうなって思う。出版社側のメディア対応の人も上手く行かない経験があるから途中勝手に予感してたりする。うまく行き過ぎとか何かあったなとか。
もちろん漫画で作り話なので、どこまでリアリティがあるかは分からないのだけど、「お仕事」という括りで考えるとそこまで奇想天外な話では無いように感じる。なんなら結果大成功するということが一番リアリティ無いかもとさえ思う。もちろん没頭して読んでいる時はそんなことは思わない、すごくいい漫画なんだけど、現実に大変なことが起きたよねーということを踏まえて少し冷めて読み返せばそう感じなくもない。うまく運びすぎなのかも。
ということで10巻だけでも読んでみると良いかも。でもまあその前から読まないと色々分からない面もあるかもだけど、ドラマみてればまあまあ分かると思う。