眉間に力がこもったり、肩に力が入ったり、気づいたら焦燥感を抱いている時、私の場合大抵セルフモラハラだ。「ああした方がいいのになんで分からないの?」「いつもそうだ」「そんなんだからいつまで経っても」みたいな自己否定、すごく不思議なんだけど自分では気づいてないってことがままある。あまりにも自然音すぎて脳が「おっ、いつものBGMだね」と判断しているのかもしれない。これを脱するには骨が折れるぞ……とどうしても遠い目をしてしまう。
脳科学の本を読んでいて「脳は楽な(或いは慣れた)思考回路を選ぶ」と書いてあった。心理学では自動思考だろうか。だとすれば私のこの長年培ってきた思考回路は脳にとっては最早毎日使うエスカレーターみたいなもので、例え「今日の目的地は階段を使った方が早い」みたいな時でもついついエスカレーターに乗ってしまう、ってな感じなんだろう。あるある。
あるあるだけど、抗いたい。いつでも自分の足で歩き、考え、自分の意思で風を切りたい。
流されるかの如くセルフモラハラに走ってしまう毎日だけど、最近は「あ、今セルフモラハラしてた」が増えてきたからこの調子で過ごしていきたい。
セルフモラハラに気づくと、眉間の力が緩まる。肩が落ちて、呼吸が深くなって、「そうだった、私はこんな楽な世界で生きていいんだった」って思い出す。何度も何度も思い出して、それを思考回路に組み込みたいね。階段を使っていくうちに筋肉が確かについてきて、どんどん足取りが軽くなって歩くことが楽になるみたいな、そんな思考回路になってみたいね。