手放すこと

木綿子
·

11月。

ハロウィンも終わり、徐々に年末の気配を感じる中、気持ちよく年が越せるように、自分の中で必要なものだけを残して、あとは手放そうと思った。

私にとってそれは、惰性で付き合っている人間関係だった。

ただでさえ、嵐のように毎日情報を浴び続け、時間も気力も消耗している。

そんな中、人間関係で私の気力がこれ以上削ぎ落とされるのはごめんだった。

実際に手放してみると、何のこともない。

私は解放されたかのように、情報を追うことは無くなったし、相手がどう思っているのかさえ意外と気にならなかった。

もしかしたら、その程度の関係だったのかもしれない。

人間関係とは不思議なもので、必要な時に必要な人と出会うものだ。

出会った時は必要だった。

けれど、今は必要ではなくなった。

ただ、それだけのこと。

悲しくも感じるけれど、そうやって人は一人で進んでいく。

この先もきっと、いろんな人と出会い、いろんな人と別れていくのだろう。

@yuko
静謐であれ