次世代Webカンファレンス2023 感想

yuku
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めちゃめちゃ良かった。これをやり切るJxckさんはすごいと思う。

各セッションをサクッと振り返る。

CSS

遅刻したので途中参加。

開発者がスタイルを定義するインタフェースとしてのCSSと、ブラウザがランタイムで解釈するソースとしてのCSSの2面性に差が広がっていることを強く感じた。

セッションではJSとCSSのコンテキストスイッチが辛い派とJSの責務でかすぎるのでCSSに寄せたほうがいい派に分かれてたけど、両方が真だと思う。

対開発者では、やはりJavaScriptで記述されたコンポーネントとの距離が近いほうが昨今のWebアプリ開発のメンタルモデルに合っていると思う。一方、対ブラウザではJSからCSSを挟んでスタイルを解釈するのは単純にオーバーヘッドであり、中間言語としてのCSSにあらかじめコンパイルされる領域が増えてほしい。

この観点で、CSSにステートが増える方向性は、人間が書けるもんではないとおもうけど、CSS-In-JSのコンパイルターゲットがリッチになるという意味で嬉しい。

Kuma UIメンテナとしては流石にもっと仕様追わないとな、と気が引き締まった。

Passkey

暗号周りの知識が浅くてわからないところもあった。

全体的にすごく良かったが、特にドコモの方の話がめちゃくちゃ面白くて、低リテラシー層への普及話などすごく生々しかった。

機種変更って今でも一般ユーザーはハードル高く感じる作業なのに、Passkey普及したらどうなっちゃうんだろう、と思っていたら、そもそも今はセッションクッキーまで引き継がれるよね、という話でビビった。DPK周りはちゃんと理解できなかったので勉強する。

仕事でも導入推進したいなと思えたセッションだった。まずはMFAからとか、道筋を示してくれたのも良かった。

Tooling

OSSメンテナの楽屋トークって感じで面白かった。

Rust製ツールってみんなRust/JS間のメッセージングみたいな共通の課題あるけど協力の機運ないの?と延長戦で聞いたら、あまり前向きじゃなさそうだったのが意外だった。

同様にパーサー/ASTも、フォーマッタとバンドラで欲しいツリー違うよねというのは分かりつつ、今JS製ツールチェインが苦しんでる再パース地獄を考えると、ツリーがToo Muchであるオーバーヘッドは飲めるんじゃないか、とも思う。

これはこれで面白かったけど、もっと未来の話も聞きたかったかも。例えばViteがメタフレームワークのインフラになってるのとかパラダイムシフト感あるので深く聞きたかった。

Frontend Arch

疲れたのでぼーっと聞いていた。

組織の話まで広がるのはメンツから想像してた通りで楽しかった。イネーブリングチームの関わり方とか、結構具体的で勉強になった。

欲を言うともっと具体的な技術の話も聞きたかった。巨大なチームをマネジメントしてる方々だからこそ見えるモジュール・オーナーシップの切り方とか、サーバーサイド回帰がどこまで流行るか予測とか。

全体

改めて楽しかった。思っていたより現状確認的な内容が多くて、実用的にはとても勉強になった。けど厨二病キッズ的にはもっと未来に視点を飛ばすような、夢っぽい内容も聞きたかったな!

イベントとしてはかなり体験が良かった。サイボウズオフィスの環境も相まってか、各セッションや延長戦に自分好みの距離感で参加できた。人口密度もちょうどよかった。

本当はもっと色んな人と話したかったけど、かくかくしかじかであんまり元気がなくて話せなかったのが一番の心残り。4年後、次回もあるといいなー