お正月飾り。

ちゃいむ
·

もう松は明けたが、あけましておめでとうございます。

何かを続けるって本当に難しい。もう年が明けて、今年の抱負など何の宣言もしないうちに、1月が半分終わってしまった。どないしよ。

例年とは違った意味で、大変多忙な年末年始であった。毎年大晦日に泊まっていた義実家で過ごす予定がなくなったので、年末には誰もいない義実家に正月の準備だけしに向かった。決まった場所に正月飾りをつけて、掛け軸の前に松を立て、鏡餅セットを飾る。

「正月飾り」と、はハナエダ(いわゆるシキビ)と万両と松を合わせたもので、別建ての倉庫の扉、ガレージの上、水回りである外のトイレの扉や井戸のポンプの近くに小ぶりのものをくくりつける。最後に、家の中の大黒柱に大きめのセットを縄でぐるぐる固定したら出来上がりだ。

そういえば、この家に来たばかりの頃、古い桶を飾っていたこともあったな、とかすかな記憶があるが、よく思い出せない。当時、その桶がとても怖かったことだけ覚えている。

バタバタと家の中の正月飾りが終わると、お墓掃除に行く。お墓と言っても、いわゆる「霊園」ではない。このあたりは田舎なので、自分の持ち土地としての墓地であり、管理はすべて自分たちでしなくてはならない。夏の草抜きや草刈り、除草などの作業はなかなかの大仕事だが、冬はそれがないのが助かる。

まずは、花を立てる花筒の掃除から始めるが、水道は夏の2ヶ月間しか開けていないので、ペットボトルなどに水を詰めていく。散り散りの枯れ葉を集め墓掃除を済ませたら、大量に買ってきた花をばらし、全部で6基の墓にそれぞれ供えるのだ。墓が多いし中腰なので、これがけっこうな重労働ではある。なんとか無事に終えて、線香をあげる。これでミッション終了だ。お疲れさま。

住む人のいない家は、静かだ。まさに、そこだけ時が止まってしまったようなしんとした空気。玄関に置かれている背の高い柱時計がいつも沈黙しているので、鎖をゆっくり下げて重りを引っ張り上げ、振り子を左右に揺らす。止まったままの針を合わせれば、チャイムと共に時が動き始める。

あと、何度この時計の鎖を引くだろうかわからないが、ミッションは続く。