7/12 マチネ
新しい役に挑戦する森さん…!キャッツを抜けられてからずっとずっと待っていた森さんの姿…!
ジャポネスクはそもそもお稽古写真がでて森さんらしき人が写ってるって知ってはじめて気づいた作品だった。キャッツ一辺倒だったから他の作品のチケット発売日とか全然気にしてなくて、時すでに遅し…完売してた…。チケパトも全然だめで諦めるしかないと思っていたところに神様の救いが…有り難いことに1枚譲ってもらえることになって嬉しすぎて大号泣した。本当にありがとうございました!
初めましての自由劇場!実は建物の全容が見えなくて入口も小さめで「ほんとにここが劇場…?」って少し自分の迷子を疑った。でもちゃんとポスターあったから一安心。ロビー入ったら、おしゃれでキャストボードも格好良くて素敵な空間だった~!この日は学生団体が入っていたみたいで、キャストボード周辺は人少なめだったからいっぱい写真取れた😊
さらに客席入ってびっくりしたのが、舞台上がシンプルだったこと。劇団四季好きになって実はまだキャッツしか観劇していないから袖幕まで見える構造が新鮮だった。舞台がシンプルだからこそ俳優さんたちの身体表現が際立っていて、本当に美しい作品だったなと思います。
※男性アンサンブル森健心さん感想多め※
この作品の主軸である「キリストの最期の7日間」については一般的な知識程度に知ってたんだけど、まさかユダ視点で描かれてるとは思いもしなかったな…。
聖人君主なんてとんでもない、あの人はただの「人」だ、私の愛する「人」だ…と。愛していて、愛するが故に憎らしくて、守りたいけど守れなくて、それならばいっそ殺してしまえ…そんなユダの激重感情とジーザスの意識の違いと民衆たちの押し付け具合が凄まじい作品だった。
この印象に関しては観劇後にたまたま見つけて読んだ、太宰治の『駈込み訴え』に引っ張られている部分があるんだけど、でもジャポネスクはまさにこれだったと思えた。余談ですが、『駈込み訴え』物凄くぶっ刺さって青空文庫で読み終わった後に文庫版も探して買っちゃいました。物語への解像度を上げたいのでエルサレムVer.開幕までに読み込む予定。
今回は一度きりの貴重な観劇だったので、とにかく大本命の男性アンサンブル1枠さん(森さん)をひたすら追いかけることが目標でした。…でしたが、実は冒頭の大八車から飛び出てくるシーンが凄すぎて、森さんどこにいるか全然分からなくて、とりあえず目の前に来たなんか凄そうな人(後から安東さんと知った)に引っ張られていました。いやもう本当に凄すぎて心臓バクバクでした。
しばらく見ていて、森さんじゃないな…?と気づきつつも隈取メイクが見分けられなくて、たぶん開演から20分くらいは定点できなかった😂森さん観るぞ~!て意気込んでいた割の私の間抜け具合は置いておいて、キャストさん皆凄すぎて視線引っ張られまくったっていうのは、それだけ視線を奪っていくキャストさんたちの熱量が強かったことなので、それはそれで最高の体験をさせてもらえたな~と嬉しい気持ち😊
ようやく森さん見つけて追いかけてたんですけど、森さんキャッツで観たときより明らかに筋肉が増し増しになっている…!ジャポネスクの衣装、上半身が露わだったので森さんの筋肉凄すぎて…え、やばい格好良い…待ってどうしよう格好良すぎてどうしたらいい…?!って正気を保つのに大変でした。しかも大八車の傾斜の中でリフトしてるのに堂々たる姿で本当に物凄く素敵だった…。
あと森さんのソロパートで声聴けたのめちゃくちゃ最高の最高に嬉しかった~!!森さんの程よく低くて伸びやかに通る声が素敵すぎてジャポネスクのCD欲しくてたまらないです…。ジーザスに救いを求めるときの「見てくださいこの足を」と逃げていくペテロに対して「それはおかしい、確かに見たぞ」みたいなセリフだったと思う。
ソロではないけど、最後の晩餐のあたりの使徒たちの歌が大好きになった。YouTube探したけど公式音源のフルなくて(海外版はいっぱいあったけど)70周年を記念にCDが出たらいいのになって切に願っています。
そしてね、一番語りたい場面なんですけど、隊長の森さんが聞き及んでいた通り最高に格好良い尽くしで本当に最高でした…。
特にね、鞭捌きが最高すぎましたよ…。あの場面、兵士たちや民衆の恐ろしさが凝縮していて作品に対して抱く感想とずれていると思うんですけど、森さんの所作があまりにも美しすぎて釘付けになってしまいました。あの狭い舞台上で、移動しながら、周りに当てずに、かつ鞭を絡ませずに会場内に響き渡る音を確実に出すって至難の業じゃないでしょうか…?24回目とか37回目くらいに頭上で大きくぶん回して叩きつけたところとかあまりに凄すぎて震えながら見入ってしまいましたよ…。雄々しい森さん本当にめちゃくちゃ格好良い…最高、めちゃくちゃ好き。大好きです。
鞭打ちの後、ゴルゴダの丘まで十字架を背負い歩くジーザスに対しての残酷なまでに悪意に満ちた表情。キャッツで観てきた森さんはフワフワした雰囲気で表情も微笑んでることが多かったけど、隊長の森さんは正しく兵士、命令に従うことが正義だから、愚かなジーザスに対して哀れみなんて抱かないんだよなきっと。森さんは大げさな表情はあんまりしないようなんだけど、視線に感情を込めるのが上手すぎて、いつもいつもその目に釘付けになってしまうんですよ…素敵すぎるよ森さん…。
森さん今回もリフトあって最高だ~!って思っていたら、磔刑の場面で、恐らく一番重いであろう位置で十字架を支えていたんですよ。そして十字架が掲げられて固定される時に最重要部分とみられる固定器具をつける役目を担っていて、縁の下の力持ちがすぎる…!フォロワさんが言っていた言葉を借りると、舞台の安全を握っている森さんは最高に格好良いということです。
ジーザスを嘲っていた森さん隊長だったんだけど、最後のジーザスが死ぬ場面で十字架の横にいた森さんの表情には哀れみがあったように思えた。勝手な解釈で「そんな愚かなことをしなければ、死なずにいられたのにな」って神に縋ったジーザスを最後には憐れんだのかなって…そんな風に受け取りました…。
観終わった後はひたすら呆然として空港まで行ったんですけど、じわじわ衝撃が押し寄せてきて、本当に観劇させてもらえて良かったな~と思いました。出会えてよかったです。本当に本当にありがとうございました!