私の暗黒期は高校3年間、主に2年生の頃だったと思う。今から思えばさして暗黒にふさわしいほどの不幸な境遇にあったわけでもなく、十二分に幸せな環境にいた。だけどその頃の自分は、自分を憐れむ思考回路しか持ってなくて、毎日がひどくつまらなかった。そんな3年間を何とかやり過ごし、2年が経った。そしてこの間偶然にも1年前の自分が書いたメモを見つけた。
1年前。それは暗黒時代からは脱したものの、まだその余韻を引きずり、憂鬱な気持ちを頻繁に噛み締めていた時代。あの3年間が暗黒期なら1年前の状態は灰色の時代。そう呼ぶのがいいのかな。
何にしろその時の自分が書いたメモが思いのほか今の自分に響いたもんだからここにも残しておきたいと思う。
・なりたい自分
どんな自分になりたいのか分からないまま、ただ今の自分がなりたい自分とかけ離れていることだけは分かってた。雲をつかむような感覚でやみくもに頑張ることしか知らなくて、ゴールなんてなかった。ゴールできない自分を前よりずっと嫌いになって何もかもやめたくなって、何にも意味を見出せなくなった。空っぽになった私はようやく息の仕方を思い出して吐いてばかりだった息をとり戻すかのように深呼吸する。息を吸えるのはたとえため息だとしても息を吐いたから。自分を嫌いになるのは自分を好きになる前触れ。なりたい自分と今の自分。互いが歩み寄って重なるところがちょうどいい自分。