あなたの購読はどこから?

弓猫
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あまりこういう記事を書くのはよろしくないと思いつつ、気になったので。

最近、複数人から購読された。

とても嬉しいと同時に「どうやって僕に辿り着いたんだ?」と疑問になった。

ご存知のとおり、しずかなインターネット(以後しずイン)そのものには、双方を拡散し合うようなエコシステムが存在しない。

唯一あるのがスポンサー機能で、支援額の順に特定ページに並ぶ仕様になっているが、万年金欠の僕は当然スポンサーになどなっていない。

その他のピックアップや巡回機能は一切ない。しずかと言われる所以である。

だとすると、一体どこから僕の記事に辿り着き、購読するに至ったのだろうか。

僕は自分の記事を、UGDG(ゲーム開発者向けのコミュニティ)のSlackと、Xで告知している。

すべての記事を告知しているわけではなく、あまり表立って見られたくないものはどこにも告知せずに、ひっそりとしずインだけに投稿するようにしている。

そして、僕のXのフォロワー数は、そこまで多くない。スパム垢を含めてちょうど100人で、リプライやいいねをくれる人も5本指に収まる。

あなたの購読はどこから?(レターを送れと言っているわけではない)。

いや、本当にレターの催促ではない。送りたくてしょうがないなら止めはしないが。

人間というのはややこしい生き物で、店員に特別扱いされると居心地の悪さを感じて来店しなくなる客もいる。

言うまでもなく、僕のことだ。

飲食店に通いつめた結果、顔を覚えられてサービスされたことが何度かある。

「支払いは現金で、Tポイントも付けますよね?」と会計で言われたこともある。

その時は嬉しかった。しかし、なんだかどうにも居心地が悪くなり、どの店にも次第に行かなくなった。

反面、何年通おうと全く僕を特別扱いせず、機械的に応対する店員もいる。

その態度を冷たく思う人もいるだろうが、僕にはとてもありがたい。

僕も、基本的にはそうありたい。

すなわち、僕の熱心なファンが現れたとて、特別扱いをしたくない。

最初は心地いいかもしれないが、次第に僕の出すゲームに実直な感想が言えなくなったり、好きでもないのに義理で買ってあげるような窮屈さが生まれるかもしれない。

購読されるのは、もちろん嬉しい。承認欲求が人一倍強い自覚があるので、それはもうとても嬉しい。

が、そんな購読者一人一人を個として認識しつつも、特別扱いはしないよう心がけたい。

僕は、本来誰も見ていない場所であったとしても、延々と文章を書き殴れるほどの執筆バカである。

その質はさておき、思いのままに駄文を書き連ねる快感に昔から没頭しており、そこに聴衆の存在は必須ではない。

ただ、読んでくれる人がいた方が確実に嬉しいし、やりごたえがあるのも事実。

僕の理想としては、「どこかで誰かが読んでくれている」という感覚に思いを馳せながら、ひたすら遮二無二書き続ける快感に身を置くことだ。

だから、レターを催促しているわけではない(くどい)。

あれば嬉しいが、催促するほどのものではないし、返事を書くこともできない絶妙な距離感で読み合うことができる、しずインが僕は好きなのだ。

@yumineko
個人ゲーム開発者。開発の進捗は ci-en.dlsite.com/creator/20437 にて