2週間ほど前に、虎ノ門ヒルズステーションタワー45Fにて開催されていた、蜷川実花展に行ってきた。
蜷川実花さんは、「ヘルタースケルター」や「太宰治」「AKB48ヘビーローテーション」のジャケ写など多岐にわたる作品作りをしている、写真家であり演出家であり監督である。写真を見れば、どぎつい色を使うこの作品かと、すぐにわかる。そんな独特の世界観だ。
私は、金曜日の仕事終わりに、彼氏と待ち合わせして行った。彼氏はまさかの麻布台ヒルズに行ってしまい、遅れるのを少しドキドキしながら待つ。このワクワク感もあと何年後かには消えてしまうのだろうか。
そんなことを考えてるのも束の間、「駅からの道がわからん、エスコートせい!」と電話がかかってきて、「この後の時間、大丈夫かな」と不安がよぎる。笑
今回の展示スタイルは、チームラボのように空間全体がアートになっており、ダイナミックな展示も多いため、鑑賞者が作品の一部になったり、5感をフル活用して、幻想の中にいるような没入感があった。
いくつか印象に残っているものがあるが、一番印象に残ったのは、"まるで桃源郷"と評されていた、大きな透けるスクリーンが何枚も重なった部屋だ。歩く他の鑑賞者が作品の一部となり、光と影、自然の移ろいの美しさを全身で感じた。
次に最後の部屋。自分が海底にいる感覚から入り、海の水面と夕焼けが美しく、全てのエネルギーを使い果たしたかのような映像が印象に残っている。小さい頃は、後先何も考えずに、全身で今あるエネルギーを全て感じることに使っていたよな、小さな美しさを素直に受け取っていたなと、小さい頃の感覚を思い出した。
他に印象に残ったのは、赤い幕と赤いライトで囲われた怪しい雰囲気の廊下。幕にはモノクロの写真がプリントされていたが、少し透けていて、後ろにある、斜向かいの虎ノ門森タワーの森マークが綺麗だった。まるで、「森経済圏」「ブランド」に毒されてる自分を投影したかのような写真ができた。笑
大きめのスクリーンに何層も重なった映像が映し出されていた。5~6個の東京の夜景や、交差点の道路や高速道路などが、順番に出ては消えて。その重なりが非常に美しかった。よく見ると、スクリーン自体が2つ重なっていて、それぞれに映し出される映像内にも重なりがあってどう作ったのかが気になった。
続いて、オフィスからずっと見ていたビルのキラキラした窓。それは、壁・天井一面に映し出されたスクリン