
解体し終わりました。
もう散々言われてるでしょうけれどもネタバレを踏む前にやった方がいいですよこのゲーム。評判通り素晴らしい脚本です。以下ネタバレです。
ゲーム内SNSの悪意がすごかった。
最終的に「悪いのはインターネットの奴らです」という結論に持っていくためにはあそこまで演出しなくてはいけないのだろうけれども。
もしも人が人を信じない世界になったら、あんな世界になってしまうのかもしれない……怖い話。
実際にインターネットの全然知らん人たちからの攻撃のせいで生活を追いやられた人畜無害な人々はこの世に沢山いると思う。如月努さんのように。
被害者の遺族側の人間の立場になると、この世の犯罪は全て明るみに晒されるべきだという考えになるのも…どっちかというとこっちの方に共感が傾くんだよね……
最後まで見た人がどっちに共感するか、そこにわたしは興味を持つかも。
例え相手が犯罪者でも最後まで人権を尊重するか。相手が犯罪者なら全部明るみに出してしまっていいか。
ちなみにわたしは読了感としてはかなり後者寄りなのでジマーの素質があります。
この世の治安の終わり具合にもよるよ。このフィクションの世界は警察すらも犯罪を隠蔽するからね。警察が機能しなかったら遺族は「もう誰も助けてくれない!!」って思うよ。そりゃGRしたくなっちゃうよ…
もし都市伝説解体センターを最後まで走ってなお「こんな世界であっても、悪いことをした人が相手でも最後まで人権を尊重しないといけないと思う」って人がいたらすごい人格者だと思う。
人間の倫理を問われている。道徳の授業レベル100みたいなゲーム。
あざみさん好きです。
お兄さんのことが本当に好きだったんだと思う。そんな如月歩さんの「善」の人格だけを切り離して誕生した人格なんだろうなあと思った。
だから躊躇なく法を犯しながら、一方で公安も騙せるような完璧な登場人物を作り出せたんだと思う。
歩さんの善の部分を見ていると、お兄さんのことが無かったら普通の人間として生きていたんだろうな、という気持ちになる。助けて。
廻屋さん……好きです。
最後の事件をあざみさんの手によって解体するシーンで、とても穏やかな表情と口調をしているところが好きです。
きっと最後は自分自身の手によって解体して欲しかったんだろうなと。
あざみさんの優しい人格はきっと如月努さんと過ごした時間から生まれたものだから、お兄さんとの思い出に解体してもらうようなものなんだと思うんだよね。
世界は救われなかったけれども廻屋さんは救われたと思う。かなりバッドエンド寄りのメリバだが……助けて……
あざみさんの世間を知らなすぎるところとか、そもそも視えてはいけないものが視えることとか、廻屋さんが千里眼を使えるところとか、ゲームの進行の都合上でなんとなくそうなってるんだろうな〜と思っていた設定が、最後の最後で回収されるのがすげえええ!!!と思いました。
流石に世間知らずすぎて何かの伏線だろうな……とは感じていたのだけれどまさかの回収のされ方でした。
もしかして……
[全部の設定を知った上]で
[二周目を遊んだら]
[もっと伏線が分かる]のかも?
うん!きっとそう!