スーパー銭湯で、読もうと思っていたヒロアカが見つからず、代わりに目に入った作品。10年以上前から気になっていて、最初の方だけなんやかんやで読んだりして、なんとなく内容は知っていたけど、ちゃんと読んだことはなかった。11巻なら時間的にも読み切れるな、と思って読み切った。何歳になっても漫画の一気読みって最高。
第一印象はエヴァ。ロボットと子どもの組み合わせを見るたびに一生この印象を浮かべてしまう業を背負っている。でも、エヴァと比べると大人が全員ちゃんとマトモな大人だったので、地獄度は低めに感じた。エヴァは子どもが大人になりきれなかった子どもの被害者になった話だと思っており、そこが地獄だと思っているので。あとはロボットと子どもで言えば、私の人生殿堂入りの「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ」もそうだけど、こちらも大人が最悪という意味で地獄が強い。エヴァもオルフェンズも、子どもは大人の犠牲者だった。
でも「ぼくらの」は、大人がちゃんと大人をしている。田中さんも、各親も、基本的にはちゃんと大人だし、親だった。
あとはジアースが子どもの能力に見合わず強かった。子どもの能力をあまり反映していない。
ロボットでの闘い(とその後の縛り)によって地獄が生成されているけど、本編中でロボットでの戦いに割かれているページってそんなに多くなくて(少なくともそういう印象だった)、より多くのページが割かれている「それ以外の部分(ほとんどが親や大人たちとの関係)」できちんと救いが与えられたので、思ったよりは精神的ダメージを受けなかったな、という感想です。
最後の闘いがもう少し鮮明に描かれていれば地獄感マシマシで終わったのかもしれないけれど、意図的に少なくされていたのかなとも思うし、それが良かったのかもな、とも思います。
以上、基本的に「地獄」とされる作品が好きな女の感想でした。でも最近気づいたんだけど、私は地獄やバッドエンドが好きなんじゃなくて、先が読めない作品が好きなだけで、多くの作品はハッピーエンドなので先が読めてしまい、それを裏切ってくれるバッドエンドが結果的に好きだというだけです。オススメがあれば教えてください。