元々は以下の文章はNoteに書いていたのだが、実名と紐づいており怒られが発生しそうだったので消した.あと写真も面倒だったので消してしまった.こちらも半実名ではあるけど…
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THMT23という国際会議にでるためにローマに出張した.自分の記録として書いたけど,奇特な人のために公開する.長いしフィクションです.
09/08-09/09 (Fri.)
台風の中両替に行くも,レート(1€=¥162くらい)にチキり,キャッシュは50€だけ持っていくことにした.友達に財布チェーンなどを借りたり,最後に日本食を食べたりした.ヨーロッパに行ったことがないので,今思うと無駄に緊張していた. 荷造りはこういうブログを参考にした.
09/10 (Sun.)
エアチャイナという中国系の航空会社だったので,北京乗り換えで初の中国入国であった.羽田を朝八時半発の便なので家を4時台に出たのがきつかった.安いから仕方ないね.空港に着き,チェックインの窓口につくとまず中国語で話しかけられて面食らったものの,ポカンとしているとすぐに日本人の人が出てきた. 羽田‐北京の機材は椅子がペラペラできつかったが,三時間半程度のフライトだったのに機内食が出て,かつビールやワインがおそらく飲み放題のようだった.機内食はやっぱり中国語でまず案内されて,Sorry…といえば英語で"chicken with rice"とか言ってくれる.ただ,元の料理名からディテールが落ちてるので不意打ちにやたら辛かったりするのは要注意かも.
北京国際空港ではトランジットなのに羽田以上の厳しい手荷物検査を受けた.メガネケースをバッテリーと勘違いされた?のか一層厳しかったように思う(お互い様だが入国審査の人の英語の訛が酷くコミュニケーションが取りにくかった).同伴した中国人学生(Y君)も厳しく検査されていたので,国籍とか関係なさそう.北京の空港はつい最近まで国境閉鎖していた影響でほぼすべての店が潰れており,広い国際線ターミナルにはKFC,ピザハット,スターバックスくらいしか残っていなかった.フリーWi-Fiは中国当局の規制が多分に入っており噂通りだと少し感動しつつ,トランジットの待ち時間は西側のウェブサイトで規制をかいくぐるものを探して暇を潰していた(Yahoo Japanは行けた).KFC500円,水40円とかでやたら安かった.
北京‐ローマは機材がましになっており,日本の国内線程度には椅子もふかふかだった.ご飯のクオリティなどは変わらないが座席にモニタがついており(羽田‐北京はない!)エンタメも楽しめた.僕は後ろの座席が中国人の子どもで12時間近く椅子を蹴られ続けて微塵も眠れなかった.絶望. レオナルド・ダ・ヴィンチ(フィウミチーノ)空港について,海外SIMを差したら愛用のiPhone XにSIMロックがかかっており使えなくて焦った.古い携帯電話をだましだまし使っていたがゆえのトラップにかかってしまった… iPhone 15にしようかな,さすがに. 自分の入国審査は最強パスポートのおかげでEU圏内と同じレーンに通され一瞬で終わったがY君は30-40分かかっており,可哀想だった.そもそも7日間の短期滞在なのにビザが必要で出発前から大変そうだった. そこから夜遅かったので,ローマ市内までタクシーで向かった.電車14€+α(市内の移動)でタクシーは一律50€だったので,3-4人とかなら十分ペイする(我々は二人だったけど).楽で安全だし. そうして宿泊先に着いたが,ここで問題が起こった.というのも,receptionに誰もおらずチェックインができなかった.ホテルに電話したらhotels.com経由でオンラインチェックインコードを送ったとのことだったが,いつまで経っても届かなかった.What's appならどうか?と言われたがそんなもん知らん(ヨーロッパ行く人は入れとくといいのかも?)ので色々と揉めた.近くに住んでるスタッフの人が来てくれたけど彼女がイタリア語しか分からず,最終的にはよく分からないけど100€のデポジットを払って入室できた.着いてから路上放置で3時間半かかったのでかなり堪えた.飛行機で全く寝れなかったのも相まって,精神的に無理になって途中でフリーWi-fiで日本大使館まで歩けるだろうかとか調べていた.苦労して入室したホテル自体はとても綺麗だったが,枕の上に人が浮いていて,着いた当初は疲れて過ぎて幻覚でも見てるのかと思った.
09/11 (Mon.)
飛行機でも寝れず,ホテルに入るまで時間がかかったこともあり,ついた瞬間ベッドで気絶した.結果としてほぼ時差ボケなく一日目から行動できたので,怪我の功名かもしれない. 朝ごはんはホテルの近くのカフェに入った.Any recommends?と聞いたら硬いパンの上に大量の生クリームが乗ったものが出てきた.レシートによるとあれがマリトッツォだったらしい.
本場のマリトッツォ,日本で流行ってたときも食べなかったし,イタリアのものであることすら知らなかった.8€くらい.
その後,トレビの泉やスペイン広場の方を散歩した.散歩中に思ったこととしては,生活道路であろうが40km/hくらい車がスピードだすし信号もないから怖いというのが一番(それすら3日くらいで適応するから怖い).あと,とにかく街が汚くて吸い殻が大量に落ちていた.歩きタバコも多い.ただ事前に聞いてたほど観光客向けのスリとかの危険は感じなかった(ローマ経験者たちはみんな昔ほどの危険を感じないと言ってた).
その後,ホテルに帰り休憩して近くにスーパーを見つけて買い出しに行った.Evianの1リットルのボトルが6本セットで1€とかでレストランと飲食店との価格差に驚いた.ワインも5€とかだった.日本だとスーパーで惣菜買っても吉野家で食べてもそんな変わらないからそのつもりだったけど,世界広いね.そして,コロッセオやサンタ・マリア・マッジョーレ教会などを見つつ学会会場であるローマ大学に歩いて向かった.ローマ大学についたはよいのだが,学会があるにしては,看板の一つすらなく色々調べていたらキャンパスを間違えていることが判明した.地下鉄で20分くらいだから耐えた.改札がVisaタッチで通れるのが楽で良かった.東京メトロも導入するんだっけ?
正しいローマ大学のキャンパスに着いてやっと指導教員と顔を合わせた.registrationしようとしたら無限に違う日本人の名前と間違えられて時間を食う.receptionで色々と豪華に食事が出ていたので指導教員と食べていたら,同時並行でやっている学会のものだったらしく,僕が参加した学会は炭酸水とスパークリングワイン,ポテチしかなかった. その後,指導教員の友達のドイツの先生(以後,A先生)と合流して晩ごはんを食べた.Y君はここには書けないようなことも色々あって疲弊してホテルに帰ってしまった.ワインは得意じゃないけど,地元のお酒を飲みたくてビールを頼んだらまさかのドイツビールだった.あと,リゾットがやたらしょっぱかった.次の日が発表だったけど,帰ったら練習もしないまま寝てしまった.
09/12 (Tue.)
学会初日.会場自体も由緒ただしい建物で天井を見上げると,宗教画?とプロジェクタのミスマッチがおかしかった.
昼にレストランに入った.周りの人のパスタが12€で小盛りだったので同じくらいの小麦量?だろうと思って同じ値段のピザを頼んだら,ドミノピザのLサイズくらいのものが出てきて同行者を待たせてしまった.
発表に関しては機材トラブルをやらかしたが,終わったあとも質問に来てくれる人が何人もいて嬉しかった.「何言ってるか分からん日本人」にはならずに済んだっぽい.その後,質問してくれた人と一緒に晩ごはんを食べに行った.ドイツのアカデミア事情に少し詳しくなった.
Ω09/13 (Wed.)
自分の発表が終わったので人の発表をぼーっと聞いていた.カルボナーラを有名な店で食べたら,やたらしょっぱかった.ここらへんで,日本のイタリア料理は本場のイタリア料理にインスパイアされた日本食であることに気づき始めて,食事モチベが下がり始める. 午後は学会をサボってバチカン市国に行った.この旅行で一番感動した.バチカン美術館のチケットは基本的に、三時間くらい並んで買うかオンライン争奪戦なのだが,闇チケットを正規の三倍くらいの値段でインド人が売っていた.グローバリズム.
そのあと,カンファレンスディナーがあることを思い出してとんぼ返り.会場はホテルの宴会場が多いと聞いていたので期待していたらまさかの大学の中庭でご飯も滞在中一番微妙だった.
09/14(Thu.)
朝ごはんにパンを頼んだら何故か二人前出てくる.しんどかった.
イタリア料理に完全に飽きてきて,同じく飽きていた指導教員とA先生とフォーを食べた.パクチー入ってるなら言ってくれ.昼から青島ビール飲んだのは美味しかったけど酔いが回ってしばらく学会どころではなかった.
09/15(Fri.)
学会最終日で午前で終わったので,他大学の人とカタコンベに行ったりした.結構ディープなキリスト教の話題でよく分からなかった.夜は一人でバーで飲んだ.
09/16(Sat.)
最終日.飛行機が夜の便だったので,一日中観光バスに乗っていた.ローマを4周くらいした.友達には各スポットに入らないのが理解できないと言われたけど,ローマは街並みきれいだし見てるだけで楽しかった.結局ちゃんと中入ったのバチカンくらいかも.
最後,空港に向かう道中は電車がストライキしてた影響で激混みできつかった.帰りの飛行機は快適で,寝てたら北京まで着いた.
09/17(Sun.)
日本に着いた.飛行機が遅延したのもあって,22時半とかだった.(Y君は入国審査で揉めるだろうから,放っといて先に帰った.) 特にやましいことはないけど,税関があまりにもユルユルだったのでこちらが心配になった.ラーメンを食べたかったけど遅い時間ということもありすべての店が閉まっていて,松屋で牛丼を食べたが感動的に美味しかった.疲れていたので時差ボケも関係なく直ぐ寝れた.
帰国後
直後に日本流体力学会年会に参加したので,時差ボケしつつその準備をしていた.知り合いのはしご組は皆辛そうだった.というか今(2023/09/23)もまだ時差ボケしてる. お土産で買ったトリュフのオイル漬けがとても美味しかった.開けなければ三年持つらしいのでもっと買えばよかった.香りは1週間くらいで飛ぶので小瓶がお勧め.
まとめ
特に前半はトラブルも多かったが,楽しい出張にだった.基本food-drivenで旅行する人間なので,自分がイタリアのご飯に飽きたのは結構驚いた.また国際学会でれたらいいな〜