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墾田永年私財法って重要だったんだね

小林ゆうすけ
·
公開:2026/8/13

歴史を学びたいモードに入っている。 それで適当な本を手に取ると、日本史の授業で登場するおもろい響きの言葉でおなじみの「墾田永年私財法」を久々に目にした。 田んぼを自分で開墾した人は、その土地をずっと自分のものにできるというアレである。日本史の先生も「こんでええねん、と覚えましょう」と言っていたので、学生当時はそのとおり覚え、覚えただけで「こんでええねん」と満足していた。

大人になった今よく考えると、これはなかなか歴史的に重要な制度だったことが想像できる。 本来誰のものでもないはずの土地に対し、個人が所有権を主張できるというのは大変なことである。大変なことが、今やすっかり常識になっているというだけである。

この世界に生まれた人間は、その瞬間から世界のどこかに一人分の居場所を必要とするわけだが、 世界が所有権によって切り分けられているせいで、 誰かが誰かの居場所を奪い強制的に排除するパワーを持っていることになる。土地とはすべての富の源泉であり、農耕社会が確立してからは特に、いかにパワーを得るか = いかに富を得るか = いかに土地を得るかというゲームによって、社会がころころと血まみれで現代にまで転がってきた側面がある。

実際、墾田永年私財法をきっかけに個人所有の土地がうまれ、事実上の富を掌握する荘園領主みたいな権力者がうまれ、そこを守る武士がうまれ、パワーをもち、幕府による国家統治に繋がっていった。そう考えると墾田永年私財法はどう考えても重要な転換点であって、だからこそ義務教育で必ず習うわけなんだけれども、中学生そこらではなかなかその重要性を感覚として理解できていなかったように思う。

余命を消化して世界の様子を学びながら、歴史の教科書を2周3周とするうちに、知ってはいたけど体内に染みていなかったこと、みたいなものが毎度増えていきそうな予感がする。その意味で歴史というのは大変コスパの良いコンテンツである。

@yuu_kobaya
世界のすみっこで、もそもそ身をよじって生きています。 デザイン, 技術, 読書, 学び... いろんなことが好きな人。 わたしについて:yusukeweb.work