最近Steamで配信されているPCゲームを少しずつやる習慣ができ、数年前に話題になっていた「Outer Wilds」を今更やっている。まだ10時間もプレイしていないくらいなのだけど、早くもやや行き詰っている。というのは難しさではなく、もっと根本的な問題であって、宇宙を舞台にしたこの作品の世界のすべてがめちゃくちゃ恐ろしく、恐怖のあまり気分が悪くなるのである。3D酔いの影響もあると思う。1日にせいぜい30分~1時間で離脱している。
以前より、深海に巨大な生物がいる画像とか、宇宙空間の巨大な天体に近づく映像には恐怖を感じていたが、それはまあ怖いもの見たさで見られる程度だった。映画「インターステラー」の水の星でとんでもない高さの津波に襲われるシーンや、「ゼロ・グラビティ」で広大な宇宙の真ん中に身一つで放り出されたときの静寂もめちゃくちゃ怖くはあったけれども、ギリギリ見ていられたのは、あれはあくまで映画の主人公の境遇であって、自分事じゃなかったからだと思う。
それが「Outer Wilds」では、一人称視点で操作するプレイヤーとして、こうした広大で底知れない海洋・宇宙の只中をさまよって、圧倒される立場になるのである。見ている映像自体はそう変わらなくても、自分の意志で動かしているというだけで、その中の主体は間違いなく自分自身であり、本能的な恐怖のレベルが他とは段違いなのだった。逃げ出したくて画面を直視していられなかった。自分の海洋恐怖・宇宙恐怖がここまでとは知らなかった。
とはいえ恐怖症の治療にはまず曝露、という王道もあるので、部屋を明るくしたりヘッドホンを外したり画面から距離をとったりしながら、なんとか少しずつプレイを進めて慣れていっているところである。せっかく買ったゲームだしな、という貧乏根性を原動力に、この世から脅威の対象を減らそうとしている。こういう没入体験による感性への刺激こそ、まさに自分がゲームに求めていた要素でもあった。