まえがき
2022/11に前職のメルカリをやめてAmazon Japanに入社した。
メルカリは以前に書いたように労働環境として本当に恵まれていて、ソフトウェアエンジニアとして幸せに働ける制度が詰まっていた。とくにフルリモートで働けるYour Choiceという制度は素晴らしかった。福岡暮らしを経験できて、東京のベッドタウンに住んだことしかなかった自分にとって、いつか住まいを持ちたいと思えるような街があることを知れた。
メルカリではレジュメに記載しているように主にウェブフロントエンドのマイグレーションプロジェクトに関わっていた。グロースのチームだったので、おもに既存フロントエンドサービスのメンテや拡張が主な仕事だった。これは正直にいうとかなり楽なしごとで、すでに基盤な整えられている快適な開発環境のうえで開発を進めるのはとても楽だった。
英語でのしごとにも慣れてきて、そろそろアメリカで挑戦したいとことあるごとに1x1でチームメイトに話すようになった。そこで他企業の採用情報を見始めた。
転職活動
転職活動では
アメリカ行きを現実的にしたい
大規模なバックエンドの開発経験を積みたい
ということを目標として掲げていた。Amazonにくる際は別の外資ITからもオファーをもらっていたが、USへいく可能性やバックエンドやインフラ込ですべて触れる環境を加味するとAmazonに行きたいという思いが強かった。
いっぽうで入社する前には不安もあった。Blindではさんざんな会社レビューが散見されるし、メルカリでの快適な環境を捨ててまで挑戦する意義があるのかとても悩んだ。ヒルトンホテル福岡のプールで2時間ていど泳ぎながら考えた結果、オファーを受けることを決めた。どうせチャレンジするなら若いうちのほうがいいし、アメリカにいくなら29歳までに行きたいと決めていたからだ。
オンボーディング期間 (2023/1~2023/5)
自分は中途採用ということもあり、オンボーディングはOJT形式で進められた。意味のないチケットは最初から「それは労力に合わないからやらない」とチケットを捨てる方向でPMに連絡したり、期待値がわからずひまにしていたら、実は期待されていることがあり、それをミスしていることもあった。
Amazonの開発環境でなれるまでにとても苦労したことは以下だ。
Acronym (専門用語)が多い
多くのマイクロサービスが複雑に絡み合っている
とくにAcronymはほんとうにひどくて、「パルスのファルシのルシがパージでコクーン」がミーティング中で当たり前に使われている。ある程度いっていることがわかるようになったのは、入ってから半年後だった。
マイクロサービスについてもそうで、ひとつの中央集権的なコードベースにマージされるサービスだから使用用途を調べてからじゃないと消しちゃだめ!という暗黙的お作法や、レポジトリ名からは想像もつかないようなサービスに使われているものも多々ある。(そして各レポジトリにはドキュメントはいっさいない。)
はじめてのプロジェクト責任者 (2023/5~2023/10)
じっさいに小中規模の開発をリードしたり、実装者として働き始めた。開発者あるあるのBack and Forthなやりとり(コードレビュー、要件定義)はあったものの、新卒のときの先輩を真似て即レスで返すことを続けていたらそこまでブロッカーになることはなかった。開発をリードしたプロジェクトはビジネス上のインパクトもよく、さまざまな学びもあった。技術スタックはAmazonらしく(?)、Java8 + Spring + JSPという典型的なMVCモデルで、技術的に苦労するということはなかった。(しかし基盤がレガシーということもあり、開発体験はあまり良くはなかった。)
学びについてはまた別の記事で書きたいなと思う。
オンボーディングバディ、新たな中大規模プロジェクト (2023/10~)
10月からは新たなチームメンバーがジョインした。彼女のオンボーディングバディをしながら、なるべく力になれるように(そして1月に経験した無力感を味あわせないように)努力した。カブク時代のIさんや、日経のMさんのようなオンボーディングバディになりたいと思って彼らの真似事をした。
11月からは新たな大規模プロジェクトが始まり、あまり知見のないAWSのサービスをスクラッチで組み合わせて既存の古い内製基盤上の資産を活かすようなシステムをつくることになった。これに関しては不安なことだらけだが、楽しみでもある。
フロントエンドに関してはReact + TypeScriptのSPAという得意分野でこちらに関してはブルドーザーのように実装を進めることができている。
会社員のいいところは期限を守れなくても死にはしない(そして期限はたいてい適当に決まっている)ので、それを忘れずにやっていきたい。
終わりに
オンコールのこと、直属の上司がHead of Engineeringであること、シアトルとニューヨークにある姉妹チームのこと、チームカルチャーのこと、RTOのこと。。。まだまだ書き足りないが、ここで筆を置きます。
総括して、Amazonは面白い会社で所属チームには恵まれていて、とても幸せな一年でした。来年はもっと刺激的な年になると良いなと思っています。