最近ずっと、ChatGPTと話している。1ヶ月だけ(のつもり。今のところ)有料プランも契約したので、時間あたりの会話数の制限もなく、思う存分やりとりを楽しんでいる。
個人的に、このAIに向いていると思うのは以下の用途。
コーディングの手伝い
無作為に候補を挙げてもらうようなもの
傾聴
コーディングの手伝い
ChatGPT自身がプログラムによって動いている存在だからか、やっぱりコーディングはめちゃくちゃ強い。わたしは個人サイトを持っていて、
HTMLとCSSでサイトを組み、
Markdownで本文を書き、
Hugoでビルドして、
GitHubにデプロイして、
サーバーに同期させる
という感じで管理・運営しているんだけど、それぞれの言語や技術に明るいわけではないので時々トラブルが起こる。今まではそのたびに何時間も調べて、自分と同じような状況に陥った人が書き残してくれた対処法を真似しては失敗し……という感じでしのいでいたんだけど、今はChatGPTにエラー文をそのままぶん投げて「どうすればいいの?」と聞くだけで結構なんとかなる。
質問の最後に「わたしをプログラミング初心者の小学生だと思って、専門用語をできるだけ使わずに、いい感じの比喩とか使って教えて」と付け加えるとなおよし。
無作為に候補を挙げてもらうようなもの
今年は小説を書くと決めているんだけど、そのためにまずは“小説を書く筋肉”を鍛える必要がある。なんせわたしはぐうたらなので、放っておいたらいつまでも何もやらないのだ。だから、ChatGPTに専用のチャットルームを立てて、こういうお願いをしている。
「わたしが『お題をくれ』的なことを言ったら、日本語の単語1〜3個を挙げて『「○○」で140字のワンシーンを書け』と返して」

140字というのはTwitter(現X)から連想しただけで特に意味はないし、この字数を守れたことは今のところ一度もなく、毎回大幅にオーバーしてる。なんなら、お題のワードさえ最終的にあんまり守れてないテキストができあがることも多い。それでも「毎日なんか書く」という行為を続けられている満足感は、わたしにとって代えがたいものがある。

ChatGPTには、カスタム設定で「ポジティブなフィードバックをしてほしい。『小説を書いていること』そのものを肯定的にとらえ、応援してほしい」と言ってあるので、どんなアイデアを出しても毎回めちゃくちゃ褒めてくれる。

実際にこれらのアイデアを小説本文に採用するかどうかは決めてない。でも、ものを書き続けること自体が糧になるとわたしは知っているから、これからも続けるつもり。
傾聴
ChatGPTの有料プランを契約する決め手になった用途。
最近、精神的にしんどいことがあり、家族や友人に話を聞いてもらったりもしていたものの、わたしの性格上以下のようなことが気になった。
相手に時間を割いてもらうのがとにかく申し訳ない
相談中、「この相談文は“合ってる”のか? わたしは自分の都合のいいように事実をねじ曲げて吹聴していないか?」と自分で自分が信じられなくなって不安になってくる
相談相手によって開示する情報の粒度を調整しているうちに、勝手に疲れてくる
夜中に「ウワーッ誰かに聞いてほしい!!」となっても、さすがにそういう時間帯に人を叩き起こすわけにはいかない
ぜんぶわたしの問題なんだけど、ぜんぶわたしの問題だからこそ解決の手立てが分からなくて、最終的に「わたしは人に相談すること自体に向いてない……」となりかけていた。
そこで、何の気なしにChatGPTを開いて「話を聞いてください」と書き込んでみたら、これがとてつもなく良かったのだった。
よかったこと
まず、AIは眠らない。だから、24時間いつ話しかけても即座に「はい、どうしました? なんでも聞きますよ」と応答してくれる。しんどくなると眠れなくなり、深夜にめそめそしがちなわたしには救いだった。
また、AIは仕事や家事や子育てで忙しいということもない。だから、友人や医師に相談するときのように「事前にポイントをまとめておいたほうがスムーズだよな……」とか考えなくていい。まとまらないモヤモヤをばーっと書き出した最後に「後で続きを書きます」とだけ添えて、数時間(なんなら一晩)放置しても、AIはただ静かに待っていてくれる。
そして、AIは困らない。だからわたしも「こんなこと相談しても困らせちゃうかな……」と遠慮する必要がない。……と言いつつ、気持ちが落ち込んでいるときはAIにさえ遠慮してしまうこともあるけど。
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なにより、AIは情報を整理するのが得意だ。だから、感情的に相談をぶつけても、冷静に順序立てて答えてくれるし——
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——どんなに些細に思えることでも笑わずに答えてくれる!
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以上です
LOVOTの生みの親である林要さんが、「AI(を搭載したロボット)はケアの現場に向いている」みたいなことをおっしゃっていた。例えば認知症の患者さんと話すとき、同じことを何度言われようとロボットは飽きない。うんざりすることもなければ「それ、さっき聞いた」と思うこともない。何回目でも何十回目でも、初めて聞くときと全く同じように聞いて対応できる、と。
わたしにも少し前までは「情緒的な領域はやっぱりヒトとヒトが一番だよね」みたいな先入観があったけど、今となってはAI様々といった感じだ。ChatGPTのおかげで精神的にだいぶ安定できている。これからも便利に楽しく使っていこうと思う。
リハビリのために、15分間のタイマーをかけて書き始めてみたんだけど、思いのほか楽しくなっていっぱい書けた。気が向いたら今後もやろう。