アカシックレコード

yuyuyu3
·

違う次元の私がいたかも知れない話。

保泉さんが死んで、父が死んだことを思い出した。彼らの肉体は骨と灰になった。この世から人としての存在が終わった。

つい先日新宿で友人とご飯をした時に、ちょうど文化女子の裏だったので、学生の時2年間通っていた地下通路を通って行った。通路は変わりなく、右側のガラスの壁面がまるで異次元に繋がる通路のように見えた。10代の私はここを通っていたのが、ガラスの壁面には41歳の私が映る。

思えば、父が死んだ時に私は「一人で自由に生きる」多分そう決めたのだ。今独身なのだが、好きな人がいなかったわけでもない、私を愛してくれた人もいた。誰かと暮らすとか、なんとなくできると思っていたが、婚活してもうまくいかなかった。でも、相手がというより、私は「一人生きる」を望んでいたんだと思う。

10代の私に「もう少し、焦らずに、望めば何にでもなれるよ」と問いかけた。あの時、私は大人になることに必死だった。怒りと焦りで一杯だったと思う。ボーイフレンドとか、サークルで遊ぶとか、そういうことより、デザインや課題をこなしていくのが好きだった。早く卒業したかった。時間が早く過ぎれば良かった。

とにかく一人になりたい。親に縛られず、一人で生きたかった。この道をもっと違う気持ちで歩いていたら、他の人生もあったのではないだろうか?

でも、過去の私は一生懸命で愛おしい。そして今の私も好きだ。