根っからの暑がりである。
真冬でも、ショート丈のダウンで汗をかき、暑い暑いと脱いでは担いで歩く。そんな暑がりである。
対して、友人は寒がりだった。
ロングコートはしっかり前を閉じ、マフラーをし、手袋をはめ、なんなら耳あても欠かさない。聞けば、ヒートテックを含めて上は4枚重ね着しているらしい。暑がりの身からすれば、5分で音を上げそうな厚着だ。書いてても暑い。
だもんで、素朴な疑問をぶつけた。そんなに着込んで暑くないの、と。
予想では、寒がりだから。これでも指先は冷たいの。なんて言葉あたりが返ってくるもんだと思ってた。
ら、予想に反して「暑いよ」
暑いんかい。
更に深堀りして聞くと、外に出た瞬間の冷っとした感覚がダメらしい。外気に触れた瞬間からあったかい格好が望ましいので、その後暑くなっても構わないのだそう。
対して暑がりはというと、ピークの暑さを回避すべく、多少の寒さは折り込み済みで薄着を選んでいる。玄関を出たら当たり前に寒い。5分も歩いて、やっと体があったまってくる。駅に着く頃に、ほんのり項に汗を浮かせるくらいだろうか。ちなみに、駅舎に入るとマフラーも手袋も外し、コートも脱ぎたいのを堪えて前を開けるだけにして、可能な限り放熱させる。コートが汗で傷んでも嫌だし、なにより暑い。
なるほどね、服の選び方がこうも違うんだね。どの時点での体感温度を重視しているかなんだね!
と、合点のいった暑がりは、今日も肌着とTシャツに、コートを着て暑い暑いと茹だっています。気温は10度。春だね(冬だよ)