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飛行機と水と自分の足音と息と衣服の音だけしてる
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雨粒の一つ一つや 葉脈や原子までをも見させてほしい
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紫が減衰してる青空は 少し黄ばんでやさしい世界
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昨日(さくじつ)は雨 山並みのこちらにはグレーのわたが飾られている
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眼鏡とて完全でない 良き眼(め)なら葉脈までも鮮明だろうか
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みずみずしく凍る早朝 地面にはイチョウの羽根が張り付けてある
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再帰的なのだと思う 周辺の色を取り込み青くなるビル
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知っている 見知らぬ街の自販機に入っているあのジュースの味を
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私(わたくし)の心だと思わせるものは 痛み の波がもたらす虚像
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希望とは一度触れたら最後ですもう消えません 病のように