日記(2025-02-03)

古柳ゆづき
·
公開:2025/2/3

Platina Jazzというバンドが昔から好きだ。

こういう言い方をするとまるで「THE ALFEEの往年のファン」みたいな雰囲気がするが、そこまでの話ではない。スウェーデンを拠点とする、日本のアニソンをジャズアレンジしているバンドである。1stアルバムが2009年。

アニソンのジャズアレンジという物自体がまあまあ面白いのだが、ジャズとしての格好良さをきちんと残したまま日本のアニソンを演奏するというのは実は結構難しい。ジャズアレンジに向いている音楽の条件の一つは、「メロディーがシンプルであること」だと私は思うのだが、日本の音楽──特に歌モノは、日本語文の特徴からしてどうしてもメロディーの音数が多くなる。音数の多いメロディーをスウィングさせるのは(元々スウィングのために書かれたメロディーでない限り)簡単なことではない。

メロディーそのものの重心のあり方なども問題となるが……こういう話は、音楽の日米二元論のような胡散臭い議論と似た匂いがするので軽々しく喋るのはやめておく。

そんな難しさにまみれた日本語アニソンのジャズアレンジというものに果敢に挑戦し、私が聴く限りかなりの成功を収めているのがPlatina Jazzというバンドである。さすがにアカデミックなプロ集団である。成功、というのは音楽的な内容の話であって、興行的にどれくらい成功しているのかは分からないけれど……。

できることなら長く活動を続けて、珠玉のジャズアレンジをたくさん残してほしいものである。

ちなみにリーダーはラスマス・フェイバー、日本のアニソン界で作曲者としてバリバリ活躍している御仁である。