マイナンバーカードの基本4情報(「氏名(漢字)」、「住所」、「生年月日」、「性別」)には、「氏名(フリガナ)」が含まれていない。それ故に、歪なユーザー体験になる。
多くのサービスでは、会員登録時に「氏名(カタカナ)」を登録させる。本人確認なども絡めたマイナンバーIC読み取りなどによる連携では、ユーザーにICチップを翳してもらい、基本4情報を取得して、会員登録時の入力の手間を省くことができる。ただ、マイナンバーカードに「氏名」が記録されていることは認識されていても、それが「氏名(漢字)」のみで「氏名(フリガナ)」が含まれていないことを認識している人は少ない。そのため、「氏名(漢字)」は自動入力されるのに、「氏名(カタカナ)」だけを入力させることに違和感を感じてしまう人も一定数いるんのではないか。
国が提供しているマイナポータルでも、「氏名(カタカナ)」の追加入力を求めてしまうくらいに「氏名(カタカナ)」は必要な情報。
制約があれど、少なくとも「氏名(カタカナ)」は入れて欲しかったなと思っている。設計は、将来の拡張性とユーザーの利便性を左右する重要な選択になるので、ユーザーにとってより良い価値を提供するために、どう使われるべきか考え抜きたいものだ。