訳がわからないことの話

ざん仔
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作成:2025/12/5
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イヤホンを3つ、買った。色が異なるだけですべて同じモデルである。

訳がわからない。

それを某Amaz〇nでブラックフライデーセールが始まる1週間前に買った。

本当に訳がわからない。

結果的に3つとも毎日のように私に酷使されているから、ブラックフライデーの間で2000円ほど安くなっていたのは見なかったことにしておこう。

私は「訳がわからないこと」が好きだ。

ただ「訳がわからないもの」は苦手だ。

先のイヤホンの話でお察しの通りである。

「普通」ならしないこと──色が異なるだけで、すべて同じモデルのイヤホンを3つ、1週間ほど待てば安く買えるものを買ったとか──に、もはや興奮に近いほどのとんでもないおもしろさを覚える。

「普通」が人間の欲望によってあっけなく覆されるのが大好きといえば、核心に近いのかもしれない。

よって、訳がわからないもの──人間の欲望では測れず理解も不可能な数学とか──が、苦手なのだろう。訳がわかりそうだ。

日記である。

某所で「アドカレ」に初挑戦したときの話である。

「事前に用意されたカレンダーのフォーマットの好きな日に枠を取って、その日になれば書いた記事を公開する」という、いたってシンプルな企画だ。

記事の内容が有益な情報である必要もなく、基本的に好きにやっていい。

枠をとっていないけど公開している方もいた。自由すぎるだろ。良。

かくいう私は、最初はアドカレに参加するつもりも興味もなかった。

記事の内容が有益な情報である必要がないということは、私にとってはオープンワールドのゲームをするようなもので、その広大さに圧倒されたのだ。

だが、私という生き物は単純なため、「アドカレの枠が残り3つしかない!」と聞いた3秒後には枠を取っていた。訳はわかるが落ち着いてほしかった。

とはいえ、興味がないものが売り切れそうになっていても買うことはしない私である。つまり、多少は興味があったのだ。まったくかわいいやつめ。

それはさておき、記事の内容は後日ゆっくりと考えればいいだろうと、その日は枠を取れたことに安堵しながら割と質のいい眠りにつくことができた。

翌日、枠が増えた。

私は大変に後悔した。

が、そこであることを思いついた。

「もうひとつ、記事を書けばいいんじゃないか?」

題材は決まっていた。というより、元々はそれについての記事を書きたかったが、記事を公開したかった日には先約がいたために諦めていたのである。

もうすぐで6周年を迎えるゲームのお祝いを目的とした記事を書くと決めたときには持ち前の行動力でアドカレに枠を取っていた。よかったね!

これが地獄の始まりである。

まず、題材は決まっても内容がないようの状態。

そして、期限日まで3日を切っていた。あちゃ~。

そこで私は某所の愉快な仲間たちに助言を求めた。

「パニグレの記事を書くのでお題をキボンヌ」

「がちメロすぎる人100選」

「採用」

「流石に100人のメロいポイントは難しい」

「それっぽい画像を添付して一言コメント」

「採用」

──で、記事を完成+公開し、多くの方に素敵な感想をいただいた。

この場を借りてお礼を申し上げたい。お風呂よりあたたかかった。

「苦行だよ…」とお褒めの言葉をいただいた記事がこちらである。

確かに執筆中は人間とは思えないうめき声をあげながら人の心を失いかけていたが、今日のアドカレに生かせているからいいのだ。終わり良ければすべて良し。

なお、ゲームサーバーの統合の関係で、記事を公開した次の日に6周年を迎えたのはまた別の話である。想定外の出来事だった。訳がわからない。